2023 Fiscal Year Annual Research Report
Association between gene analyzing method, drug sensitivity and precision medicine in breast cancer
Project/Area Number |
18K07328
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
岡野 泰子 横浜市立大学, 医学研究科, 客員准教授 (70438133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市川 靖史 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (70254208)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 乳癌 / 遺伝子多型 / 薬剤感受性 / エストロゲンレセプター / NRF2 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】酸化ストレスはさまざまな癌と関連しており、生体は酸化ストレスに対する防御機構を備えている。その役割を担っているのが転写因子NRF2である。NRF2は、活性酸素に反応して抗酸化遺伝子の発現を制御するなど細胞の防御に重要な役割を果たす一方がん細胞の増殖や抗癌剤への抵抗性にもかかわることが知られている。本研究では、抗酸化作用に関与する転写因子NRF2遺伝子多型と乳がんリスクの関係を検討することを目的とした。我々は、抗酸化作用に関与すNRF2の抗酸化応答遺伝子における一塩基多型(SNP)(c.-617C>A)を検出するための迅速遺伝子検査法を開発した。 【方法】146例の乳がん患者と101例の健常者が登録し血液試料からDNAを抽出し、NRF2-617C/ASNPの遺伝子多型およびCYP2A6のwhole delationの検出用プライマーを開発し、臨床データおよび関連因子を解析した。 【成績】健常者の遺伝子多型は、CC/CAで88(87%)、AAで13(13%)であった。対照的に、乳がん患者では、CC/CAで138人(95%)、AAで8人(5%)であった。乳がん患者の遺伝子多型は、健常者の遺伝子多型の割合と有意に異なっていた(P<0.040、adjused OR = 2.55; 95%CI: 1.02-6.40)。NRF2遺伝子多型は、HO-1およびCYP2A6の発現レベルや乳がん患者の生存とは関連しなかった。 【結論】NRF2遺伝子多型は乳がん感受性の潜在的なバイオマーカーであることを示唆された。
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