2018 Fiscal Year Research-status Report
組織酸素飽和度イメージング機能付き超音波診断装置の実用化に向けた包括的研究
Project/Area Number |
18K07340
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
山崎 民大 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 外科学, 講師 (90536210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 美弥 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 医用工学, 教授 (30505342)
大川 晋平 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 医用工学, 助教 (20432049)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 近赤外光イメージング / 乳癌 / 組織酸素飽和度 |
Outline of Annual Research Achievements |
実臨床の超音波検査実施時に、光照射用および受光用光ファイバーを束ねた光学アタッチメントを超音波プローブに装着し波長の異なる近赤外光を用いて超音波画像と対比させた光測定データを収集した。十分なICを行い、悪性腫瘍、良性腫瘍、乳腺症などの主要疾患別に光測定データの収集と解析を行う事とし、これまでに乳腺症、乳腺良性疾患、乳腺悪性疾患等の患者さんにICを行い同意が得られた58症例、68病変から光測定データの収集を行った。内訳は、悪性腫瘍45例・良性腫瘍5例・乳腺症8例と多岐に亘り全症例で良好な光測定データが収集された。 光測定データを基にした音声ガイド下での操作の為、操作性に優れ病変部は容易に認識された。悪性腫瘍の解析では、全ての症例で正常乳腺組織に比べて病変部の酸素飽和度が下がっている事が示唆された。浸潤病巣のみならず非浸潤性乳癌症例における乳管内病変の検出も容易であった。浸潤癌の組織型別の階層化検討では、充実型・硬性型・腺管形成型の順に組織酸素飽和度が低下している事が示唆された。浸潤性小葉癌は充実型と硬性型の間の組織酸素飽和度である事が示唆された。一方、良性腫瘍や乳腺症症例では、組織酸素飽和度の低下は悪性腫瘍における低下に比べて軽微であった。 近赤外光イメージング技術を用いた組織酸素飽和度測定は全例からデータ収集が可能であり非常に低侵襲な検査であった。悪性腫瘍では全例で組織酸素飽和度の低下が観察され良悪性の鑑別に一定の有用性が示された。腫瘍組織型によって組織酸素飽和度に特徴がある事が窺われる為、更なる症例の集積と検討が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
未承認の医療機器を扱う事から特定臨床研究法に該当する研究と判断された為、一旦研究を中止している。
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Strategy for Future Research Activity |
学内に審査出来る委員会が存在しない為、認定臨床研究審査委員会に諮り承認され次第研究を再開する予定である。
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Causes of Carryover |
特定臨床研究に該当する為、研究を中止している。 再開するためには認定臨床研究審査委員会に諮り承認されなければならないが、学内に審査委員会が存在しない為、他施設の認定臨床研究審査委員会で審査を受ける必要がありその審査料金が高額かつ不透明である為、経費の使用を控えている。
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Research Products
(1 results)