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2019 Fiscal Year Research-status Report

Development of an evaluation method based on the elucidation of drug-resistance mechanisms of leukaemia cells through bone marrow niche cross talk

Research Project

Project/Area Number 18K07425
Research InstitutionTokai University

Principal Investigator

宮地 勇人  東海大学, 医学部, 教授 (20174196)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords白血病 / 抗がん剤抵抗性 / 細胞外マトリックス
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、白血病の治療予後の改善のため、治療後骨髄中に残存し再発、予後不良の原因となる抗がん剤耐性の分子機構を明らかにし、それに基づく耐性の評価システムさらには克服法の開発を目指す。本年度は、FLT3-ITD陽性白血病細胞の抗がん剤抵抗性における細胞外マトリックスの役割について、前年度までの成果に基づく展開を以下のごとく行った。
急性骨髄性白血病は、治療後の骨髄残存微小病変は骨髄微小環境内で細胞生存し、再び増殖し再発につながる。FLT3遺伝子のITD変異(FLT3-ITD)は治療予後不良と強く相関することが知られている。本研究では、FLT3-ITDを導入した株化培養細胞株K562 をモデル細胞として、細胞外マトリックスとの接触が抗がん剤耐性獲得における役割を明らかにすることを目的とした。FLT3-ITDを導入した株化培養細胞株K562は、ファイブロネクチンまたはコラゲン4をコーティングした培養プレートにて培養した場合、Ara-C耐性が増強することが明らかとなった。FLT3-ITDを導入した培養細胞株K562 における遺伝子発現として、ファイブロネクチン遺伝子(FN)とFGFR1の発現亢進が見られ、細胞介在の治療抵抗性をもたらす。その現象における細胞内シグナルを知るため、関連する特異的分子を調べた。TGFB1, TGFBR2, TGFBR1 その他 17 遺伝子を定量的リアルタイムPCRで調べた結果、ファイブロネクチン存在下で、TGFB1 、TGFBR2と SMAD2 遺伝子発現が亢進していることが明らかとなった。これらは、細胞介在の治療抵抗性をもたらす細胞と細胞外マトリックスとの相互反応の結果、Ara-C耐性の増強における分子メカニズムとなる可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

FLT3-ITD陽性白血病細胞の抗がん剤抵抗性における細胞外マトリックスの役割について、前年度までの成果に基づく展開となる研究を遂行した。すなわち、FLT3-ITDを導入した培養細胞株K562 における遺伝子発現として、細胞外マトリックスの主要な成分であるファイブロネクチン遺伝子(FN)とFGFR1の発現亢進が見られ、細胞介在の治療抵抗性をもたらすと考えられる。その現象における細胞内シグナルを知るため、関連する特異的分子を調べた。TGFB1, TGFBR2, TGFBR1 その他 17 遺伝子を定量的リアルタイムPCRで調べた結果、ファイブロネクチン存在下で、TGFB1 、TGFBR2と SMAD2 遺伝子発現が亢進していることが明らかとなった。これらは、細胞介在の治療抵抗性をもたらす細胞と細胞外マトリックスとの相互反応の結果、Ara-C耐性の増強における分子メカニズムとなる可能性が示唆された。これらのことから、白血病細胞と骨髄微小環境(ニッチ)の相互関係クロストークが抗がん剤耐性に重要な役割を果たすと考えられる。

Strategy for Future Research Activity

FLT3-ITD陽性K562白血病細胞の抗がん剤抵抗性における細胞外マトリックスの役割についての研究成果として、ファイブロネクチン存在下で、TGFB1 、TGFBR2と SMAD2 遺伝子発現が亢進していることが明らかとなった。これらの遺伝子発現は、蛋白質レベルでの発現に反映しているか、また発現亢進のみならず、シグナル機能として活性化の指標となるリン酸化が見られるか、ウェスタンブロッティング法にて解析を行う。対照細胞として、内因性にFLT3-ITD を有するMLOM14、MV4:11を入手している。これらを用いて、FLT3-ITD陽性K562白血病細胞と同様の機構がはたらいているかを調べ、FLT3-ITD陽性細胞に共通した抗がん剤抵抗性における細胞外マトリックスの役割について明らかにする。

Causes of Carryover

FLT3-ITDを導入した培養細胞株K562 における遺伝子発現として、ファイブロネクチン遺伝子(FN)とFGFR1の発現亢進が見られ、細胞介在の治療抵抗性をもたらす。その現象における細胞内シグナルを知るため、関連する特異的分子として、ファイブロネクチン存在下で、TGFB1 、TGFBR2と SMAD2 遺伝子発現が亢進していることが明らかとなった。これらの蛋白質レベルでの発現について、ウェスタンブロット法での解析を開始したものの、抗原抗体反応、ブロッキング、洗浄の至適化条件の設定に時間を要し、本実験を行うことが出来なかった。次年度はウェスタンブロット法の至適化条件の設定に基づき、蛋白質レベルでの発現と活性化を調べる。使用額の内訳は、細胞培養液、遺伝子解析試薬、ウェスタンブロット法に使用する抗体試薬等の消耗品に加えて、物品として、蛋白分離や核酸分離に用いる冷却遠心機(CAX-571、最高回転数15.000rpm)一式(950,000円)の購入を予定している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] FLT3-ITD陽性白血病細胞のAra-C耐性におけるTGFB経路の役割(A role of TGFB pathway in Ara-C resistance in FLT3-ITD-positive leukemia cells)2019

    • Author(s)
      ナツァグドルジ・ムンホエルデネ, ダムディンスレン・アナラ , ツェウェグジャワ・バヤルバタ , ネメフバアタルラハスレン , 柿添 英文, 浅井 さとみ, 宮地 勇人
    • Organizer
      第66回 日本臨床検査医学会学術集会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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