2019 Fiscal Year Research-status Report
早老症の皮膚硬化、脂肪萎縮の病態解明と新規治療法の開発を目指して
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18K07438
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
遠藤 雪恵 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00372350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 精一郎 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20420185)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 早老症 / Werner症候群 / ラミンA |
Outline of Annual Research Achievements |
Werner症候群は、思春期以降に、白髪、白内障など様々な老化兆候が出現する「早老症」である。最近、我々は、皮膚硬化と脂肪萎縮を呈し、Werner症候群様の症状をもつ早老症患者において核膜蛋白質ラミンAの遺伝子変異を本邦で初めて同定し、「Atypical Werner症候群」として報告した。患者由来皮膚線維芽細胞では、同じくラミンA遺伝子変異が原因であるHutchinson-Gilford syndrome (HGS)の細胞様の核変形が多くみられ、ヘテロクロマチンの局在異常もみられた。さらに、健常人由来線維芽細胞と比べて、患者由来線維芽細胞では、酸化ストレスによる老化が亢進するだけではなく、UVA照射による光老化も亢進することを見出した。しかし、皮膚硬化(線維化)と脂肪萎縮の機序については明らかになっていない。そこで本研究では、患者由来線維芽細胞やラミンA遺伝子変異(p.D300N)を導入した線維芽細胞と脂肪細胞を用いて、線維化と脂肪萎縮の機序を明らかにすることが目的である。本研究成果によって、早老症における皮膚硬化の病態解明や新たな治療法の開発に貢献できると予想される。患者由来線維芽細胞と健常人由来線維芽細胞を用いて、線維化に関する因子(Collagen type I,TGF-β, αSMA, CTGF, MMP-1, TIMP-1など)や脂肪組織への影響を与えるサイトカイン、成長因子などについてマイクロアレイ法、免疫染色、リアルタイムPCR法、ウエスタンブロット法にて比較検討している。また、Atypical Werner症候群のラミン遺伝子変異を持つ線維芽細胞における線維化亢進に対するファルネシル転移酵素阻害薬の影響について検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者由来線維芽細胞を用いて、線維化と脂肪萎縮の機序を明らかにしつつあるため、予定していた研究を順調に行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
患者由来線維芽細胞を用いて、明らかにしつつある線維化と脂肪萎縮の機序などの、これまでに得た研究成果を発展させて、予定している研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
これでに得られた成果を発展させて、次年度も研究を継続するため。
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