2021 Fiscal Year Annual Research Report
Predicting Treatment Response of Stress-Related Diseases by Assessing Individual Differences in Synaptic Plasticity
Project/Area Number |
18K07459
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
関口 敦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 行動医学研究部, 室長 (50547289)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ストレス関連疾患 / 神経可塑性 / 認知訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、ストレス関連疾患(PTSD、心身症、摂食障害など)において、疾患横断的に、疾患の枠組みを超えて治療のターゲットとなりえる認知的特徴や心理的指標、行動指標ごとに特異的な脳内情報処理や脳神経回路ダイナミクスの異常が存在するのではないかとの『問い』を設定し、脳画像研究の手法を用いて検証している。具体的には、ストレス関連疾患の疾患横断的な脳画像収集を行い、海馬・扁桃体を基軸とした神経回路の異常が、ストレス脆弱性に関連している可能性を検証している。 2019年度までに、ストレス関連疾患群(PTSD、心身症)および健常群の脳MRIデータ収集は順調に進んでおり、延べ103例のデータ収集が完了した。安静時脳活動データを用いた予備的な解析においても、海馬をシードとした機能的脳結合において、疾患群と健常群で差異が認められ、仮説を支持する結果が得られている。 更に、特定された神経回路の修復が期待できる治療に関して、治療反応性予測因子を特定するための研究を行う計画である。短期的な経頭蓋刺激または認知的刺激介入によるシナプス可塑性の個人差が、精神疾患やストレス脆弱性の危険因子への治療反応性予測因子として活用する可能性を探ることを目指している。 2021年度は、刺激方法についての検討をし、シナプス可塑性を誘導するための刺激法として、認知刺激介入を採用した。認知訓練介入により、健常者22名の介入効果の個人差と、前島皮質の背外側前頭前皮質、前帯状皮質、脳幹(孤束核付近)、視覚野との機能的結合との神経相関が存在することが示唆されている。認知的訓練で誘導されるシナプス可塑性の個人差をの存在を示唆する結果であり、今後の臨床応用へ発展しうる結果であると考えている。
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