2020 Fiscal Year Annual Research Report
Neuropathological studies of thalamic form of Creutzfeldt-Jakob disease using protein misfolding cyclic amplification
Project/Area Number |
18K07490
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 敦子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00535239)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プリオン / クロイツフェルトヤコブ病 / 視床型プリオン病 / PMCA法 / in vitro |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト型リコンビナントPrPCを基質として用いるcell-protein misfolding cyclic amplification (cPMCA) 法は、孤発性クロイツフェルト・ヤコブ病(sCJD)のうち、視床型クロイツフェルト・ヤコブ病 (sCJD-MM2T) のプリオン (MM2Tプリオン) を高効率に増幅できる。そこでその増幅特性に注目して、家族性プリオン病である致死性家族性不眠症 (FFI) との関連について解析、その感染性はcPMCA法による増幅特性の解析及び動物実験の結果から同一であることが明らかとなった。最終年度は、遺伝性CJD (gCJD) の一つであるM232R変異 (gCJD-M232R) に注目した。gCJD-M232Rは典型的なMM1タイプの病態を示すことが多いが、これまでにMM2皮質型 (MM2C)の併発例が報告されている。しかしながらMM1+MM2Cと診断されたある1例のgCJD-M232Rにおいて、PMCA法を用いてMM2Tプリオンの存在を解析したところ、視床型をも併発していることが明らかとなった。そこで所有するgCJD-M232RについてMM2Tプリオンの検出を試みたところ、sCJDでコドン129がM/Mである症例のうち視床型は約10%であるのに対し、gCJD-M232Rではより高い割合で視床型の併発が確認された。そこでsCJD-MM2T、FFIに加えgCJD-M232Rも対象に含め、視床型プリオンの脳内分布を明らかにするため、視床型プリオン病患者脳の複数個所を用いてcPMCAによる増幅効率の違いから蓄積量を推定する試みを行った。増幅効率の違いは蓄積量を反映しており、皮質型を併発するとウェスタンや免疫染色で区別が困難になるMM2TプリオンはcPMCA法の増幅効率の違いを用いて脳内分布を測定できることがわかった。
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Research Products
(1 results)