2018 Fiscal Year Research-status Report
Pathogenesis of ALS linked p62-mutants from the point of view of autophagy and oxidative stress
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18K07505
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
渡邊 義久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (50363990)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳田 隆彦 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80242692)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ALS / オートファジー / p62 / 変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーレセプターp62の変異によるALS発症機序を解明するために、オートファジーによるこれらの分解を解析した。p62野生型、P392L、G425R発現細胞をバフィロマイシンA1処理をし、これらタンパク質の蓄積をウエスタンブロットで調べた。その結果、生理的環境下では野生型および変異型共にオートファジーで分解されていることが明らかになった。 次に、ストレス顆粒の形成とそのターンオーバーへの影響を調べた。p62ノックアウト細胞でp62野生型、P392L、G425Rを発現させ、500μMの亜ヒ酸で30分処理し、ストレス顆粒を形成させた。そして、その後亜ヒ酸を含まない培地に交換してストレス顆粒のターンオバーを測定した。その結果、野生型および変異細胞においてストレス顆粒の形成やターンオーバーに顕著な違いは観察されなかった。 さらに、ALS変異型p62を発現する遺伝子組換えショウジョウバエを作製した。PhiC31インテグラーゼを用いた部位特異的組換え法により野生型、P392L、G425Rヒトp62遺伝子を染色体上の同一部位に導入した。これら遺伝子の発現はGAL4-UASシステムでコントロールされているので、GMR-GAL4 strainと交配しp62の発現チェックを行った。ウエスタンブロットの結果、野生型では高い発現レベルであったが、P392LおよびG425Rでは非常に低かった。これらの結果から、ALS変異型p62は分解を受け易い可能性が示唆された。 これまでの解析から、ストレス環境下においてALS変異型p62は特異的な切断を受けるが、この切断に関与するプロテアーゼの特定を行った。カルパインやHtrA2をターゲットに阻害剤やsiRNAで分解阻害実験を行ったが、特定には至らなかった。現在、質量分析を用いた網羅的な解析を行うため、MACタグを導入したp62発現細胞を作製中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
遺伝子組換えショウジョウバエの作製を行ったが、野生型とALS変異で発現レベルの大きな差が生じることが明らかとなり、表現型の解析が困難な状況となった。今後培養細胞での解析を中心に行う予定である。また、p62切断酵素の同定を行ったが特定まで至っておらず、新たな方法で取り組み直すこととなった。
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Strategy for Future Research Activity |
ストレス環境下でp62を切断する酵素の同定を新たな方法で行う。具体的にはMACタグを付けたp62(野生型およびALS変異)を安定発現する細胞を作製し、これらと相互作用するタンパク質を網羅的に検索する。そして、siRNAや阻害剤を利用して候補プロテアーゼによるp62の切断を確かめる。 ALS変異p62によるマイトファジー活性への影響を解析する。p62をノックアウトしたSH-SY5Y細胞で野生型および変異p62を発現し、CCCPにより障害を受けたミトコンドリアの分解を測定する。 変異p62とkeap1やLC3との相互作用解析を行う。抗p62抗体で免疫沈降し共沈殿するkeap1やLC3をウエスタンブロットで解析する。
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Causes of Carryover |
相互作用タンパク質の同定のために質量分析を受託で行う予定であったが、細胞の作製で遅れており翌年度に解析を行うため生じた。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Suppression of autophagic activity by Rubicon is a signature of aging.2019
Author(s)
Nakamura S, Oba M, Suzuki M, Takahashi A, Yamamuro T, Fujiwara M, Ikenaka K, Minami S, Tabata N, Yamamoto K, Kubo S, Tokumura A, Akamatsu K, Miyazaki Y, Kawabata T, Hamasaki M, Fukui K, Sango K, Watanabe Y, Takabatake Y, Kitajima T, Okada Y, Mochizuki H, Isaka Y, Antebi A, Yoshimori T.
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Journal Title
Nat Commun
Volume: 10
Pages: 847
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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