2019 Fiscal Year Research-status Report
各種神経疾患に出現する抗体を用いたラフト病の病態解明
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18K07513
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
植田 晃広 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (20600703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武藤 多津郎 藤田医科大学, 藤田医科大学病院, 特任教授 (60190857)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ラフト / lipid rafts / neutral sphingomyelinase / sphingomyelin / ceramide / GBS / EMRN / コレステロール |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞膜上にはlipid raftsというシグナル伝達分子や糖脂質が局在するマイクロドメインが存在する。我々は、軸索障害型ギラン・バレー症候群患者血清中に認められる抗GM1抗体が、神経細胞の生存・分化に必須の神経成長因子(NGF:Nerve growth factor)の高親和性受容体であるTrk(tropomyosin-related kinase)を介するシグナル伝達系を傷害し、その傷害が通常lipid rafts上に存在しているTrkが非rafts画分へ移動させられてしまうことによることを報告した(A. Ueda et al. Mol Cell Neurosci. 2010)。また、希な疾患とされてきた自己免疫性神経疾患である脳脊髄根末梢神経炎(EMRN: encephalomyeroradicuroneuropathy)の患者血清・髄液中に抗中性糖脂質抗体が存在し、鋭敏なバイオマーカーとなる事を見出している(Neurology 2014)。中性スフィンゴミエリナーゼ(nSMase: neutral sphingomyelinase)はlipid raftsの重要な構成分子であるスフィンゴミエリン(Sphingomyelin: SM)を分解し、ガングリオシドや中性糖脂質抗体の基質となるセラミド(Cermaide: Cer)を産生する。抗中性糖脂質抗体による、nSMase分子の局在と活性の変化、lipid raftsを含めた細胞膜の構造への影響、エキソソームの変化などを明らかにする事を通じてEMRNなど神経疾患の病態を解明する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の条件や、機器の調整に、予測以上に時間を要したため。 また、研究補助員の転出、転入があり、技術の習得に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
精密測定機器として、質量分析計が使用できるようになり、脂質ラフトの分析の速度の向上が見込まれる。また、研究速度の向上により、繰り越し分の研究も終了できる見込みである。
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Causes of Carryover |
研究補助員の転出、転入で、実験計画にやや遅れが生じたため、物品費がずれ込んだものです。
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[Presentation] 特異な臨床像を呈したSpinocerebellar ataxia type 6(SCA6)の1例2019
Author(s)
村手 健一郎, 坂野 文彦, 加藤 邦尚, 東 篤宏, 長尾 龍之介, 前田 利樹, 菊池 洸一, 廣田 政古, 石川 等真, 島 さゆり, 新美 芳樹, 水谷 泰彰, 植田 晃広, 武藤 多津郎
Organizer
神経学会東海北陸地方会
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