2020 Fiscal Year Research-status Report
Organ involvement in patients with anti-mitochondrial antibody-positive myositis
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18K07542
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 明子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20646799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 潤 東京大学, 医学部附属病院, 届出診療医 (40260492)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抗ミトコンドリア抗体 / 筋炎 / 心臓合併症 / 拘束性換気障害 / 質問紙 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎における心臓合併症および拘束性換気障害に関する質問紙を用いた全国調査」の単施設非介入研究の倫理申請を行い、承認を得た。本調査は一時調査と二次調査の2段階での調査を行うもので、一次調査では抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の過去10年での症例経験の有無を質問し、もし経験がある場合にはその経験症例数を質問した。また経験した症例のうち、心臓合併症を有する症例の数、呼吸筋障害に伴う拘束性換気障害を合併した症例数を質問した。二次調査では一次調査で抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の過去10年での症例経験有り、と返答頂いた施設に対して、疾患の発症、診断の時期、骨格筋症状、合併症の詳細を質問する内容とした。 院内統計解析チームに統計コンサルテーション、データマネジメント業務を委託し、質問紙書面を作成後、往復葉書にて一次調査資料を全国の一般社団法人日本神経学会認定施設(教育施設、准教育施設および教育関連施設810施設の脳神経内科責任者宛送付した。葉書を受け取った脳神経内科医は往復葉書返信面に書面で記入して返答もしくは往復葉書に記載したQRコードからアクセスできるGoogleフォームで作成された質問にWeb形式で返答する方法で回答を得た。現在返答頂いた施設に順次二次調査質問紙をメールで送付しているところである。 2021年3月28日現在332施設より返答あり、272施設では抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎経験症例はなし、60施設では抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎症例経験あり(1例26施設、2例17施設、3例6施設、4例4施設、5例、6例、7例、8例、9例各1施設ずつ)であった。心臓合併症を有する症例は82例、拘束性換気障害を有する症例は50例であった。今後二次調査で各施設から抗ミトコンドリア抗体陽性症例各例の合併症や経過に関する詳細な情報を得る方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19感染による研究室封鎖により年度上半期は当初の予定より多少時間を要していたが徐々に病理標本の処理、染色のペースは回復してきている。今年度は抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の質問紙を用いた全国調査の一次調査が完了し、二次調査に順調に進めることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎症例の臨床追跡調査、データベース更新:新規患者の筋病理所見観察(ルーチン染色、免疫染色)を継続する。現時点で既に抗ミトコンドリア抗体陽性 心臓、呼吸筋合併症としてデータベース化されている症例のその後の治療内容、臨床経過、転帰の追跡調査を行う。 2) 「抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎における心臓合併症および拘束性換気障害に関する質問紙を用いた全国調査」の一次調査の回答結果解析を行うと共に二次調査の書面送付および回答結果解析を行う。 2)保存患者血清を用いてこれまで未検索の自己抗体検索を行う。
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Causes of Carryover |
COVID-19感染拡大の影響で国際学会が中止され国外への旅費が不要となったため次年度使用額が生じた。次年度も感染拡大の影響が考えられるため、国内開催の学会参加費、論文構成費用に使用する方向で検討している。
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Research Products
(4 results)