2021 Fiscal Year Research-status Report
Organ involvement in patients with anti-mitochondrial antibody-positive myositis
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18K07542
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
前田 明子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20646799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 潤 東京大学, 医学部附属病院, 届出診療医 (40260492)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎 / 心臓合併症 / 拘束性換気障害 / 質問紙 / アンケート |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の臓器合併症に関する質問紙を用いた全国調査の二次調査を行った。一次調査で過去10年に抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の症例経験有り、と返答頂いた76施設脳神経内科代表者宛にメールで問い合わせ、メールに添付したGoogleフォーム形式の質問(疾患の発症時期、診断時期、骨格筋症状、合併症の詳細、治療内容、治療反応生、現在の診療状況など)への返答を頂いた。なお、書面を希望された施設には書面を送付し回答を頂いた。アンケート質問内容を含めた統計コンサルテーション、データマネジメントおよび解析業務は東大病院院内統計解析チームに委託した。2施設84例の返答を得、初診時年齢は58±12歳、初発症状は上肢または下肢筋力低下(81%)、呼吸困難(36%)、動悸(34%)、胸痛(1%)、自覚症状なし(14%)であった。診断時血清CK値は1171± 1439U/lであり、77%に針筋電図で安静時放電を伴う筋原性変化を有した。合併症は不整脈(64%)、拘束性換気障害(44%)、心筋障害(43%)、伝導ブロック(23%)であり、94%で初回治療にステロイド内服を中心とした加療を行い、IVIg、免疫抑制剤導入例は各20%程度、29%で再発していた。転帰は外来通院中71%、転院16%、死亡12%であった。 また、当院で過去10年間に生検された抗ミトコンドリア陽性筋炎13例の臨床・筋病理所見の特徴をまとめた。生検依頼科は脳神経内科6例でコンサルト症例7例であり、近年循環器内科からの心臓障害が前傾に立つ症例が増加傾向にあること、観察期間中に約半数例で骨格筋症状再燃を認めること、四肢より体幹筋障害の目立つ症例が半数以上を占めること、生検では壊死線維は乏しく、HLA-ABCの染色性亢進が乏しい例が約半数程度に認めることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に行った抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎の質問紙を用いた全国調査の一次調査に引き継ぎ、今年度は同疾患の二次調査およびその解析を行い順調に解析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎症例の臨床追跡調査、データベース更新:新規患者の筋病理所見観察(ルーチン染色、免疫染色)を継続する。現時点で既に抗ミトコンドリア抗体陽性 心臓、呼吸筋合併症としてデータベース化されている症例のその後の治療内容、臨床経過、転帰の追跡調査を行う。 2) 「抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎における心臓合併症および拘束性換気障害に関する質問紙を用いた全国調査」の二次調査の回答結果解析の継続およびサブ解析を行う。 2)保存患者血清を用いてこれまで未検索の自己抗体検索を行う。
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Causes of Carryover |
学会が全てオンライン開催となり旅費に余剰が生じているため。
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Research Products
(6 results)