2020 Fiscal Year Annual Research Report
Neuroimaging study of avolition in schizophrenia
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18K07600
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
兼子 幸一 鳥取大学, 医学部, 教授 (50194907)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 陰性症状 / 意欲・発動性低下 / 認知矯正療法 / 費用―便益評価 / 機能的磁気共鳴画像 / 機能的結合性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、2019年度に引き続き、以下の2つの研究課題を実施する予定としていた: 1)報酬学習課題(J Neurosci 29: 4531-41, 2009)を用いた「報酬と労力の統合に関係する動機付け関連脳領域の特定」の検討、2)新たに開発され、妥当性、信頼性が検証された陰性症状評価尺度(Brief Negative Symptom Scale, BNSS, Kirkpatrickら、Schizophr Bull 37; 300-305, 2011)を用いて評価した陰性症状の下位項目の一つである「意欲・発動性の低下」の重症度と動機付けに関連する脳領域間の機能的結合性の関係の検討。特に2019年度の研究で明らかになった、「意欲・発動性の低下:内的体験」の得点と有意な負の相関を示す2つの神経核間の結合、すなわち、①左腹側線条体-左前部帯状皮質、および②左中脳-左眼窩前頭皮質の2つの機能的結合性について、認知課題の負荷を行わない安静時の機能的結合性についてさらなる検討を実施する。両研究のため、それぞれの研究において、最小数でも統合失調症患者7名、健常者6名の撮像が必要であった。しかし、COVID-19感染拡大に伴い、精神科病棟がコロナ転用となり、入院患者の参加が不可能となった。また、外来患者の研究参加についても、感染予防の観点から協力を依頼することが難しくなった。そのため、2020年度に本課題と関係する研究を実施することはできず、研究は進展しなかった。
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