2020 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of developmental stress exposure on stress response regulation in depression and bipolar disorder
Project/Area Number |
18K07617
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
戸田 裕之 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 精神科学, 准教授 (00610677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 邦夫 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 防衛医学研究センター 行動科学研究部門, 教授 (00531641) [Withdrawn]
古賀 農人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 精神科学, 助教 (70744936)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Early Life Stress / 虐待 / サイトカイン / 双極性障害 / うつ病 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的:一般成人、双極性障害、大うつ病で幼少期ストレスと関係する炎症性サイトカインの違いを網羅的調査した。 方法:自発的に研究に参加した一般成人75例、防衛医科大学校病院精神科で治療を受け研究に同意された双極性障害53例、大うつ病64例を対象とした。サイトカインの測定はBio-Plex社の37-Plexパネルを用い、幼少期ストレスは再分類版CATSによって評価した。各種サイトカインを目的変数、再分類版CATSの感情的虐待/ネグレクト、身体的虐待、孤独/心理的ストレス、両親の不仲、心的外傷性性的体験ネグレクトを説明変数とした重回帰分析を行った。 結果:健常群では感情的虐待/ネグレクトとIL-22、LIGHT/TNFSF14、身体的虐待とIL-22、孤独/心理的ストレスとAPRIL/TNFSF13が正の相関を示した。うつ病群では感情的虐待/ネグレクトとAPRIL/TNFSF13、心的外傷性性的体験とMMP-1が正の相関を示し、感情的虐待/ネグレクトとIL-10、身体的虐待とAPRIL/TNFSF13、孤独/心理的ストレスとsCD163、Chitinase 3-like 1、IFN-b、MMP-3、TSLPが負の相関を示した。双極性障害群では感情的虐待/ネグレクトとBAFF/TNFSF13B、sCD30/TNFRSF8、gp130/sIL-6Rb、心的外傷性性的体験とsCD30/TNFRSF8が正の相関を示し、身体的虐待とBAFF/TNFSF13B、Osteopontinが負の相関を示した。 考察:気分障害群では幼少期ストレスと負の相関を示す炎症性サイトカインが複数存在し、特にうつ病群では孤独/心理的ストレスと負の相関を示す炎症性サイトカインが多数みられた。健常群と気分障害群では、再分類版CATSの下位項目として示される幼少期ストレスと相関する炎症性サイトカインが異なることが示された。
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Research Products
(3 results)