2021 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of human blood oxygenation using IVIM imaging.
Project/Area Number |
18K07663
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田村 元 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (20333817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神宮 啓一 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00451592)
麦倉 俊司 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (20375017)
大田 英揮 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40586905)
木下 俊文 秋田県立循環器・脳脊髄センター(研究所), 放射線医学研究部, 副病院長 (70314599)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 微小流体ファントム / 拡散係数 / 緩和時間 / 腎機能 / 血液酸素飽和度 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度 (最終年度) は、引き続き腎臓、食道、脳を対象に臨床MRIデータの収集をし、収集を終了した。腎臓に関しては正常ボランティアによる水負荷試験も追加して行った。 臨床MRIデータに関して、症例数は、腎臓37例、食道20例、脳9例となった。正常ボランティアの撮像は20例となった。 収集した腎臓と脳のデータをもとに、血管外実質組織成分、循環血液成分、および水成分 (腎臓では尿、脳では脳脊髄液) からなる3コンパートメントモデルを用いた画像解析を行った。解析を進める中で、脳脊髄液の拡散係数の値が問題となった。データから脳脊髄液の拡散係数の値を推定してみると、部位毎に大きく異なった。これは脳脊髄液の拍動性の運動、および、脳実質との部分容積効果によるものと考えられた。これまで脳脊髄液の真の拡散係数を測定した報告が見られないため、この研究結果を第49回日本磁気共鳴医学会・第3回アジア磁気共鳴医学会合同大会で発表した。一方、モデル解析を進める中で解析プログラムを修正する必要があることが判明し、その修正を始めたため、データ解析が大幅に遅れている。 基礎的検討では、昨年度と同様の微小流路ファントムを作成し、それを水の中に置き、流水の速さに応じたMRI拡散強調信号強度の変化を調べた。その際、ファントムの流路のみを撮像する方法と、ファントム外の静止した水も同時に撮像断面に入るように撮像断面の厚さを調整して撮像する方法との2種類を比較した。後者は、流水を血流、外の水を組織水と見なしたIVIMモデルと考えられる。生体においては、血流と組織水を分離することはできないため、解析が難しく、現在の所、解析方法も最適化されていない。このファントムにより、IVIM-MRIにより得られる信号の性質について、正確な知見が得られる可能性がある。この検討結果は国際磁気共鳴医学会2022年次総会で発表する予定である。
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Research Products
(3 results)