2020 Fiscal Year Research-status Report
Enhancement of radiation cancer therapy by gold nanorods
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18K07668
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
近藤 隆 富山大学, 学術研究部医学系, 特別研究教授 (40143937)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 京 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (10242497)
齋藤 淳一 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (70572816)
趙 慶利 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (90313593)
REHMAN MATIUR 富山大学, 学術研究部医学系, 特命助教 (10810921)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 金ナノ粒子 / 放射線 / 大気圧プラズマ |
Outline of Annual Research Achievements |
金ナノ粒子、特に金ナノロッドによる放射線増感効果を期待して、研究を進めてきた。一方、金ナノロッドを細胞水準でその単独の毒性を検討したところ、相対的に高く放射線の増感効果の検討には課題を残す結果となった。その後、金ナノ粒子について、サイズを変えた影響の検討を行うとともに、放射線に限らず、超音波および大気圧プラズマの使用を含め検討してきた。大気圧プラズマは高速気体を電離することにより発生するが、多量の活性種の発生が確認されており、直接照射のみならず、プラズマを照射した溶液にも生物活性があることが判明しており、その応用が期待されている。大気圧プラズマは多量の活性種を生成することが知られており、放射線の生物作用について、比較検討する手段として興味深い。そこで、2 nmの金ナノ粒子を用いて、大気圧Heプラズマによるアポトーシスへの影響について検討した。その結果、併用による有意なアポトーシス増強効果が判明した。その原因を究明する為に細胞内グルタチオン(GSH)量を測定したところ、金ナノ粒子処理群で、その量が低下しており、細胞内で抗酸化機能を担うGSHの低下が増強効果の機序の一つであることが明らかとなった。引き続き、金ナノ粒子、金ナノロッドによる放射線修飾効果について検討を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
金ナノロッドの毒性の評価については一定の結果が得られ、今後の進展が期待される。金ナノ粒子について、大気圧プラズマとの併用で、有意なアポトーシス増感効果が得られ、そのメカニズムの一端も明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
今まで得られたデータを基盤として、当初の目的を遂行するとともに、研究範囲の拡大に努める。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による旅費などの使用が制限されたため
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