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2018 Fiscal Year Research-status Report

進行肝臓病患者に対するMRIを用いた早期肝細胞癌スクリーニング手技の確立

Research Project

Project/Area Number 18K07669
Research InstitutionKanazawa University

Principal Investigator

小林 聡  金沢大学, 保健学系, 教授 (30313638)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 南 哲弥  金沢医科大学, 医学部, 教授 (60436813)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
KeywordsMRI / Gd-EOB-DTPA / 早期肝細胞癌 / 進行肝臓病
Outline of Annual Research Achievements

ヒト肝細胞のEOB取り込み動態の解析に関しては、臨床例のEOB造影MRI画像を用い、肝細胞内へのEOB取り込み程度の変化を経時的に観察しヒト肝細胞のEOB取り込み動態(OATP8の反応速度)の実態を明らかにし、EOB肝細胞相画像不良の有無、程度を客観的に評価できる手法(評価チャート)を作成する目的でEOB投与直後から20分までの間2分間隔でイメージを撮像する肝のイメージングプロトコールを作成し30例の画像データを蓄積した。予備的検討として蓄積したデータをもとに時間-信号強度曲線の作成を開始し、ヒト肝細胞のEOB取り込み不良例における適切な反応時間の推定に関する検討の準備段階まで到達した。
小動物モデルを用いた肝細胞膜トランスポーター分子イメージング手技の最適化に関する動物実験の一環として、マウスにEOBを投与してMRI画像の取得を試みたところ、しばしば撮像の際にマウスの体動が激しくなる事象が観察された。より詳細な検討によりEOBを尾静注(2ml/kg)することで、急性期(5-10秒)にマウスに体動が生じること、過量(100ml/kg)ではマウスが死に至ること、簡易的な呼吸モニタリングシステムを用いて評価したところマウスの呼吸波形が乱れる(呼吸の波形が画面から振り切れ拾えなくなる)ことなどが判明した。これは、ヒトEOB造影MRIの重大な欠点の一つである動脈相での一過性の画像不良の機序に大きく関与する知見と考えられ今後の研究の方向性を示唆する重要な新知見と考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

臨床症例の蓄積にやや時間を要したため解析の開始が遅れている。
しかし、動物実験に関しては予備実験を開始し、造影剤投与によりマウスの体動が増強するという知見が得られた。これはヒトEOB造影MRIの欠点を克服する研究の端緒となる可能性を秘めた新知見と考えられ今後の新たな研究の方向性が見出された点は評価できる。以上の結果、研究全体としては概ね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

臨床的検討においては、次年度は蓄積したデータをもとに時間-信号強度曲線の作成を開始し、ヒト肝細胞のEOB取り込み不良例における適切な反応時間の推定に関して検討を開始する。最終的には血管と肝臓の信号強度の比を用いてEOB肝細胞相画像の良否を容易に判定可能な客観的評価チャートを作成する予定である。
また、動物実験で得られた知見を応用してヒトEOB造影MRIの欠点である動脈相での一過性の画像不良の機序を解明し欠点を克服する研究を進めていく予定である。
具体的には他施設の報告にて、マウス呼吸モニタリングシステム使用下でEOB注入後に波形が乱れることが報告されている為、次年度は小動物用モニタリングシステムを購入し、その再現を試みる。その上で、生じる原因を探索しながら、その予防策を模索する。方針としては造影剤の投与量、濃度量依存の確認、筋注あるいは静注による効能の評価、向精神薬、抗てんかん薬、消化器官用薬、中枢性筋弛緩薬、カルシウム拮抗薬、抗不整脈薬、炭酸脱水酵素阻害薬、漢方薬、生薬が結果に及ぼす相互作用などを検討する予定である。

Causes of Carryover

症例蓄積に時間を要したためデータ解析の着手に取りかかれなかった。そのため機器やソフトウエアなど物品の購入が次年度に持ち越された。また、初年度に得られた研究成果の発表学会が次年度に開催されるため旅費の使用を次年度に持ち越した。
いずれも次年度分の計画と合わせて予算執行を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Evaluation of renal oxygen saturation using photoacoustic imaging for the early prediction of chronic renal function in a model of ischemia-induced acute kidney injury2018

    • Author(s)
      Okumura Kenichiro、Matsumoto Junichi、Iwata Yasunori、Yoshida Kotaro、Yoneda Norihide、Ogi Takahiro、Kitao Azusa、Kozaka Kazuto、Koda Wataru、Kobayashi Satoshi、Inoue Dai、Sakai Norihiko、Furuichi Kengo、Wada Takashi、Gabata Toshifumi
    • Journal Title

      PLOS ONE

      Volume: 13 Pages: e0206461

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0206461

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2019-12-27  

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