2019 Fiscal Year Research-status Report
Does aquisition of hypoxia tolerance and stemness by cancer cells affect the accumulation of a hypoxia imaging agent.
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18K07672
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古川 高子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (00221557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 泰 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50305603)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / 低酸素 / エピジェネティック |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、低酸素腫瘍の診断・治療に用いられる放射性銅標識Cu-ATSMの集積とがんの難治性を結ぶメカニズムに、NADH/NAD+比を介し、CtBP2の発現変化が関与するエピジェネティックな変化が関わっているかを明らかにしようとしている。 前年度、MCF-7において、酸素濃度5% のマイルドな低酸素条件での長期培養が、CtBP2やCD133の発現上昇を引き起こすとともに、64Cu-ATSMの細胞取り込みの増加につながることがわかった。そこで、同じ低酸素イメージング剤として用いられながら、腫瘍内分布や細胞取り込みに対する培養時の至適酸素濃度が異なる18F-FAZAについても同様の実験を行い、Cu-ATSMとFAZAの細胞への取り込み特性の違いをより明確に示そうと試みた。予想に反し、酸素濃度5% のマイルドな低酸素条件での長期培養は18F-FAZAの取り込み増加を引き起こし、18F-FAZAの取り込み増加も、CtBP2やCD133の発現上昇を反映する可能性が示された。しかし、培地組成を変化させて細胞質のNADH/NAD+比を操作しても、18F-FAZAの取り込みに影響がないことが確かめられ、18F-FAZAについては、マイルドな低酸素条件による長期培養が取り込みを変化させているにしても、この変化にはNADH/NAD+比の変化によって引き起こされるエピゲネティックな変化は関与していないのではないかと考えている。 MCF-7において、培養下でCu-ATSMの取り込み上昇にCtBP2の発現変化が関与するエピジェネティックな変化が関わる可能性が示されたため、マウス移植腫瘍においてもCu-ATSMの取り込み上昇とCtBP2の発現に関係が示されるかを検討するため、マウスでの移植腫瘍作製方法、腫瘍内Cu-ATSMの分布検討方法、免疫染色の方法などについて条件検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
福井大学でのCu-64製造に関して、臨床研究との兼ね合いもあり、当初予定されていた頻度でマシンタイムを確保することができず、供給回数が少なくなっている。このため、実験のスケジューリングが難しく、予定通りに実験が実施できていない状態である。また、3月頃より、新型コロナ感染症拡大防止のため、福井大学を訪れての実験が行えなくなっているだけでなく、学内での実験も思うに任せない状況であるが、状況改善時に速やかに再開できるよう準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はマウスの腫瘍モデルを用いた実験に主軸を移し、培養細胞で観察された、Cu-ATSM取り込み上昇とCtBPの発現、CtBP による発現調整を受ける癌関連遺伝子やCD133をはじめとするがん幹細胞マーカーの発現の関連が、in vivoでも観察されるかを検討し、Cu-ATSMの腫瘍内での集積と治療抵抗生の関係を明らかにしていきたい。 また、成果の学会発表や論文執筆も進めていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
64Cuの製造を依頼している共同実験先の施設のマシンタイムおよび動物実験施設の受け入れ状況と、実験者の予定の調整が難しく、予定していただけのRI実験や動物実験が行えなかった。 新型コロナ感染症の状況の改善を待って、できる限り速やかに実験を再開し、遅れを取り戻すべく努力する。
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