2018 Fiscal Year Research-status Report
α線放出核種At-211の定位的脳内注入による難治性てんかんの治療
Project/Area Number |
18K07674
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 弘樹 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20448054)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑澤 順 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70198745)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | アルファ線 / アスタチン / SPECT / PET / ラット / 脳代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、正常な脳組織が、α核種astatineから受ける影響に関して評価を行った。 正常なラットに対して、ステレオ装置およびマイクロシリンジを用いて、両側海馬に1μlのastatine溶液を注入した。一方、コントロールとして、溶媒である生理食塩水を同様に注入した。その後、astatine注入モデルに関して、一定の時間間隔でSPECT装置を用いて、放出されるガンマ線を計測した。 また、すべての動物に関して、状態の観察、体重などの変化の記録、迷路を用いた認知機能検査を施行。さらに、注入1週間後に、すべての動物に関して、F-18 FDG PETを施行。脳糖代謝を計測した。 その結果、正常ラットの脳に注入されたastatineは注入部位以外に物理的に漏出することはなかった。ラットの状態、体重などの変化、認知機能の変化、脳糖代謝の有意な変化に関しては、有意な変化を認めなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、まず、正常脳のアスタチンに対する影響を評価する予定であったが、この部分に関しては、順調に進捗している。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、PETに関する結果を詳細に解析する。また、脳の組織学的な検討は、現在進行中である。
|
Causes of Carryover |
未来医療イメージングセンターでは、PET撮像実験を行っているが、当該施設は利用料が必要である。当該年度に計4回のPET撮像実験を計画していた。しかし、実験施設の都合や、モデル動物の準備状況などから、当該年度に課金されたPET撮像実験は2回であった。この実験は、次年度施行する予定であるため、次年度使用額が生じた。
|