2020 Fiscal Year Annual Research Report
Imaging Cherenkov emission for quality assurance of radiation therapy
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18K07679
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
余語 克紀 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (30424823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前山 拓哉 北里大学, 理学部, 助教 (70612125)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | チェレンコフ光 / 高線量率小線源治療 / 品質保証(QA) / 192Ir γ線 |
Outline of Annual Research Achievements |
高線量率小線源治療は副作用が少なく、子宮頸がんなどに集中して高い線量を投与できる優れたがん治療法である。この治療では、放射線を出す米粒大の微小な線源を専用のチューブ等を通して、がん近くまで運び、体内からγ線を当てる。治療の安全な実施のため、治療前の検証で、治療チューブ内での線源位置を目で見て分かりやすい品質保証ツールが切望されていたが、従来の方法は煩雑であった。 課題の解決のため、本年度の研究では、治療チューブ(プラスチック製)そのものからの発光(チェレンコフ光)に着目した。192Irγ線源によって照射された治療チューブからの発光をCCDカメラを使用して撮影し、発光画像を得ることに成功した。発光画像から線源の止まる位置を測定したところ、従来の測定法と同程度の空間分解能で測定できた。また治療によっては金属製チューブを用いることもある。その場合は、プラスチックテープを金属製チューブに貼って測定する方法を提案し、線源位置の測定が可能であることを示した。 この方法では、一枚の発光画像を使用して、治療時と同じ線源位置をチューブの外側から簡単に測定することができる。高線量率小線源治療の迅速かつ簡単な品質保証法に適していると考えられる。これにより、事前に医師の指示した線量が正確に処方できるかが確認できるようになった。以上の成果を論文として発表した。 この研究成果は、線源動作エラーを未然に発見することで、さらに安全ながん放射線治療に寄与すると期待される。また、治療器具そのものからの発光を、広くがん放射線治療の簡便な品質保証法に適用できる可能性を示すことができるため、さらなる応用が期待される。
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