2020 Fiscal Year Annual Research Report
Peptide receptor radionuclide therapy using alpha nuclide labeled RGD for pancreatic cancer
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18K07698
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
吉本 光喜 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (00345638)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 核医学治療 / RGDペプチド / 膵がん / アルファ線核種 / アクチニウム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、アルファ線核種(225Ac)とRGDペプチドを組み合わせた核医学治療の開発を目的としている。本年度は、225Ac-DOTA-E[c(RGDfK)]2の治療効果と副作用について検討を行った。前年度の111In-DOTA-E[c(RGDfK)]2を用いた薬物動態試験において、最も高い腫瘍集積を示したBxPC-3皮下移植モデルマウスを用いて検討を行った。225Ac-DOTA-E[c(RGDfK)]2(0, 12.5, 25, 65 kBq/100 µL/匹)を尾静脈より投与し、腫瘍サイズおよび体重を測定した。また、定期的に微量採血を行い、血液毒性(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン及び血小板数)を評価した。観察期間を終了した後にマウスを屠殺し、採血を行い、血清を採取した。生化学分析装置によりGOT、GPT、BUN、クレアチニンを測定し、肝障害及び腎障害を評価した。225Ac-DOTA-E[c(RGDfK)]2はすべての投与群で腫瘍増殖を抑制した。12.5 kBqと25 kBq投与群では腫瘍増殖抑制に大きな違いは認められなかったが、65 kBq投与群では顕著な増殖抑制が観察された。しかし、本投与群では、投与40日以降から体重減少が観察された。投与による血液毒性は、白血球数と血小板数の減少が観察された。これらは、投与直後から投与量依存的な減少を示した。その後、12.5 kBqと25 kBq投与群は緩やかな回復を認めたが、65 kBq投与群では回復に至らなかった。投与による赤血球数とヘモグロビン数の減少は認められなかった。さらに、生化学検査を行った結果、225Ac-DOTA-E[c(RGDfK)]2投与群のBUNやクレアチニンに影響は認められなかった。一方、GOTとGPTは投与量依存的に増加した。特に、65 kBq投与群では顕著に増加し、肝障害が認められた。
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Research Products
(5 results)