2019 Fiscal Year Research-status Report
時計遺伝子を基盤とした乳癌の微小環境制御と、MRI画像への臨床展開
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18K07702
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
清野 浩子 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (30598727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
呉 雲燕 自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (40636586)
鬼島 宏 弘前大学, 医学研究科, 教授 (90204859)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時計遺伝子 / 乳癌 / 低酸素 / 腫瘍細胞増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
時計遺伝子DEC1とDEC2は全身のあらゆる臓器で発現しており、日内リズム、免疫や癌化、低酸素応答、アポトーシス、組織分化の制御など、多彩な制御機構を持つ。本研究では、ヒト癌組織の浸潤性増殖や血管新生、癌間質における時計遺伝子の機能を明らかとするとともに、ヒト癌組織の機能情報と放射線画像情報とを統合し、生物時計を考慮した癌治療への応用を目指している。本研究では、低酸素条件下のヒト癌細胞株において、DEC2がHIF2-α-Akt-c-myc経路においてc-myc遺伝子の転写を促進し細胞増殖に関わっていること、DEC1がHIF1-αとE-cadherinの発現を抑制し上皮間葉転換(EMT)に関与していることを明らかにした。また、ヒト癌細胞株において、DEC1とDEC2がTGFβ誘導EMTに対して相補的な役割を担っていることも明らかとした。癌線維芽細胞(Cancer associated fibroblast:CAF)から供給される誘導因子がEMTを含む癌の進展を促進することは一般的に知られているが、我々の施設における放射線画像(ダイナミック造影CT・MRI)と病理組織標本との検討では、CAFや腫瘍内血流の多寡が時間濃度曲線と相関しており、放射線画像情報より癌組織の機能情報が推定されることが示された。今後更に、病理組織(DEC・CAF・血管マーカー・VEGF発現等)と放射線画像との相関関係について検討予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ヒト癌細胞株における時計遺伝子との関係を検討することにより、時計遺伝子の意義を一部明らかにすることができた。また外科切除標本を用いて、放射線画像と病理組織とを対比することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト癌細胞株において、時計遺伝子の発現制御を行い、癌細胞増殖・腫瘍血管新生・腫瘍間質・HIFに関わる時計遺伝子の分子機構を更に解明する。また、ヒト癌組織(外科切除材料)におけるDEC・HIF・CAF・VEGFの発現を免疫組織化学的に検討する。術前放射線画像所見・臨床病理学的因子・予後再発との関係についても更に解析していく。
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Research Products
(1 results)