2020 Fiscal Year Research-status Report
Influence of high concentrated oxygen inhalation on cerebral blood flow during higher brain functioning
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18K07723
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
白川 崇子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (40218045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 純一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00568868)
酒井 晃二 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20379027)
関根 紀夫 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (70295434)
松浦 勉 群馬大学, 数理データ科学教育研究センター, 教授 (80181692)
古川 顕 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (80199421)
山田 惠 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80315960)
岡野 ジェイムス洋尚 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (90338020)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | NIRS / fMRI / 高次脳活動 / 高濃度酸素吸入 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ヒトは通常の活動時に「脳の力」を100%使い切っておらず、学習中ですら余力を残していることが想定され、ヒト高次脳活動には「拡張可能な潜在能力」が存在するか?という疑問に基づいて行っている。高次脳活動中、高濃度酸素吸入が脳血液の分布にどのような影響を及ぼすか NIRS/fMRI同時データ収集を行い解析することである。30秒コントロール + 30秒 room air一桁計算 + 60秒 5 リットル/分 酸素吸入一桁計算中のデータ収集を行った。正常ボランティアによるデータは、理科系・文科系、右利き・左利きの偏りなく収集できている。しかし、正常ボランティアは、女性>>男性と偏りがあった。なぜ女性の方が科学に対して積極的に関わるのか不明である。 2018~2020年初頭に27人の正常ボランティアに対しNIRSとfMRI 同時データ収集を行った。しかし、2020年度は、COVID-19蔓延のため、大学構内へ正常ボランティアの入構や長居が困難になりデータを増やせなかった。また、2020年度予定していた、古文読解データ収集はできなかった。 データの検証を行った。暗算が得意とする1名を除き、全員が一桁計算と酸素吸入によって一定の傾向があった。一桁計算開始とともに、前頭葉活動領域の血液量が増え、酸素供給によって、さらに血流量(oxy-Hb濃度、total-Hb濃度、範囲)が増えることを証明した。 オンラインによる研究代表者、研究分担者とミーティング、ディスカッションを行った。また、PubMedによる文献検索で本研究は新規性が高いと確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19の蔓延によって、被験者である正常ボランティアを大学構内に入構させられなり、対象を増やせなかった。 オンラインで研究分担者とミーティングを行うが、リアルミーティングのような効率や斬新なアイデア・考察が得にくかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は2018~2020年度を予定していた。しかし、COVID-19蔓延により、研究期間を1年延期申請し、許可された。 2020年4月~2021年3月、COVID-19の蔓延によって、被験者である正常ボランティアを大学構内に入構させられなくなった。大学講義や実験・実習で大学生は入構するが、長時間、構内にとどまることは感染機会を増やすことになり、被験者をリクルートできなくなったためである。COVID-19のワクチン接種が広まったら、すぐに被験者ボランティアを募って、データ収集を行う。 研究代表者、研究分担者(1人を除く)は医療従事者のため、2回の新型コロナワクチン接種が終了しており、リアルミーティングを行って、ディスカッションで斬新なアイデアの検討や考察をする予定である。 2020年度直接経費を繰越して、酸素ボンベレンタル料、酸素マスク・チューブ、NIRSヘッドギア消毒剤購入、被験者ボランティアへの謝金、学会参加費、学会・ミーティング旅費、電子データ保存媒体購入、論文翻訳料に助成金を使用する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの蔓延によって、被験者を大学へ入構させることができず、症例数を増やせなかった。そのため、謝金の支払いがなかった。データ保存用の電子媒体の支出も少なかった。 リアル学会参加による研究分担者や研究分担者以外の研究者とのリアル対面ディスカッションが、斬新なアイデアや別な角度からの考察が期待できる。しかし、予定していた学会が中止やWEB開催になり、学会参加費や旅費の支出が少なかった。 研究期間を1年間延長して2021年度に、被験者への謝金、酸素ボンベレンタル料、MRI使用料、データ保存用電子媒体購入費、ミーティングで配布する印刷物のインクや紙の購入費、参考文献収集、英文校正料、学会参加費と旅費に研究費を使用する予定である。
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