2018 Fiscal Year Research-status Report
乳癌術中迅速断端診断のためのMRI拡散強調画像撮像技術の開発
Project/Area Number |
18K07742
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
森 菜緒子 東北大学, 大学病院, 助教 (90535064)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 元 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (20333817)
町田 好男 東北大学, 医学系研究科, 教授 (30507083)
佐藤 聡子 東北大学, 大学病院, 助教 (30815957)
高瀬 圭 東北大学, 医学系研究科, 教授 (60361094)
渡部 剛 東北大学, 大学病院, 講師 (70451573)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 乳癌 / 拡散強調画像 / 断端診断 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳癌術中迅速断端診断のためのMRI拡散強調画像撮像技術を開発するために以下の課題を行う.1.超高分解能標本拡散強調画像の撮像法の検証 摘出後の新鮮標本を適切に保護し,アーチファクトが出にくいように標本を設置可能な小型収納容器を開発し,断端診断に耐えうる超高空間分解能撮像プロトコールを作成する.2.病理との対比と断端評価法の確立 臨床例(乳癌温存手術症例)での超高分解能標本拡散強調画像撮像を行い,断面毎に病理学的腫瘍の有無と対比する.断端評価に最適な視覚グレーディングやカットオフ値を決める.3.乳癌温存手術症例での断端診断能の検証 同意取得の得られた臨床乳房温存手術症例で術前拡散強調画像撮像を行い,2つの従来法の画質と診断能を比較した.従来法のEcho Planar Imaging (EPI)法は高速撮像でコントラストは良いが,アーチファクトが出現しやすい.特に出血や金属クリップによる磁化率アーチファクトが強いことが知られている.標本画像では手術操作に伴う血液の付着や,術前に留置した金属クリップのアーチファクトが問題になる可能性がある.一方Turbo Spin Echo (TSE) 法は撮像時間が長いが,歪み,アーチファクトが少ない.これらの2つの方法を,94例の術前MRIで比較した.画質ではcontrast-noise-ratio, signal-to-noise-ratio, ゆがみ、coefficient of varienceのいずれもがTSEではEPIと比べ高く、高画質であった.診断能についてもTSE法ではEPI法より安定した診断能が得られた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
倫理委員会での承認後、撮像を進めているため、症例登録がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2つの方法を,標本(食用肉のファントム)の大きさに適合させ,いずれが断端診断に耐えうる超高空間分解能になるか検証する.
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Causes of Carryover |
症例登録開始が遅れたため、標本の撮像がスタートできず、当初計画より使用額が少なかった。
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