2020 Fiscal Year Research-status Report
Development and Evaluation of Multi-step Dose Evaluation Method in X-ray Computed Tomography
Project/Area Number |
18K07746
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松原 孝祐 金沢大学, 保健学系, 教授 (30507372)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 篤志 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (00811704)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | コンピュータ断層撮影 / 被ばく線量 / 最適化 / 放射線技術学 / 医学物理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は,CT撮影前とCT撮影後の2段階における線量評価法の開発を進めた。 CT撮影前の線量評価法に関しては,患者線量の指標とされるsize-specific dose estimate(SSDE)と複数のソフトウェアから導出した等価線量の関係を臨床データから解析し,SSDEから各臓器・組織の等価線量を簡易推定する可能性について検証した。頭部,胸部,腹部骨盤部CTのいずれにおいても,SSDEと等価線量には正の相関が認められた(決定係数0.56~0.97)。頭部CTでは脳と水晶体,胸部CTでは乳房と食道,腹部骨盤部CTでは生殖器においてソフトウェアによる等価線量の差が大きかったものの,SSDEから等価線量を比較的高い精度で推定可能であることが確認された。 CT撮影後の線量評価法に関しては,汎用モンテカルロコードを用いた,Dual-energy CTを想定した線量評価プログラムの開発を進めた。これまでの研究成果に基づきCT装置のモデル化を行い,モデル化の対象としたCT装置を用いてweighted CT dose index(CTDIw)を測定し,プログラムによるCTDIwと比較した。さらに仮想Dual-energy CTの線量分布を取得した。その結果,80 kVと130 kVの実測によるCTDIwは6.29 mGyおよび22.2 mGy,線量計算プログラムによるCTDIwは6.32 mGyおよび21.2 mGyであった。また,両者のブレンド割合を変更した5種類の線量分布を取得できた。以上より,開発した線量計算プログラムは高い計算精度を有しており,あらゆる撮影方式のDual-energy CTに適用できる可能性があることが示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,医療機関のCT装置を用いた実験が制限されたため,当初の予定より遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
CT撮影前の線量評価法に関しては,SSDEから各臓器・組織の等価線量をより精度よく算出するための方法を引き続き検討する。 CT撮影後の線量評価法に関しては,Rapid kV switching方式およびDual-source方式のDual-energy CTに対応する線量計算プログラムを開発し,その計算精度を検証する。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で,医療機関のCT装置を用いた実験が制限されているため,研究の遂行が当初の予定より遅れている状況にあり,それに伴い研究費の執行にも遅れが生じているため,次年度使用額が生じた。 次年度使用額として請求した助成金は,残りの研究の遂行に係る物品費,および研究成果の発表に係る学会参加登録費,論文校正費,論文掲載料に充てる予定である。
|
Research Products
(5 results)