2020 Fiscal Year Research-status Report
Prediction of FFR from coronary MRA using deep learning
Project/Area Number |
18K07749
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
佐久間 肇 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60205797)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 正樹 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (10456741)
中山 良平 立命館大学, 理工学部, 教授 (20402688)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 冠動脈MRA / 人工知能 / 畳み込みニューラルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度は、3.0T MR装置による冠動脈MRAに対して人工知能(AI)を用いて冠動脈MRAデータから冠動脈造影検査における有意狭窄の有無を推定するAIアルゴリズムを備えソフトウェアの共同開発を進捗させた。冠動脈MRAおよび侵襲的冠動造影(ICA)の両者を行った83例のうち72例に対し冠動脈AHA15セグメント毎に冠動脈MRAの画質、有意狭窄の有無およびこれに対応するICAの結果に対してアノテーションを実施した。視覚的に狭窄度が0以上とされた96セグメントに対して狭窄度が50-70%と記録されていたセグメントに対してQCAを行った。4セグメントでQCAが困難であった。その他に狭窄度0のセグメントを149セグメント抽出した。ステント留置後または冠動脈MRAの画質不良のセグメントは除外した。これらのデータを用い以下のようなAI学習および評価を行った。本研究では、10分割交差検証を行った。9/10のデータを学習用、残り1/10のデータを評価用として、全てのデータが評価用に用いられるまで、10回繰り返した。冠動脈を中心とした17×17×17の関心領域をVA/QCAの予測モデルの入力とした。VA/QCAの予測モデルは、入力層の後に、3次元畳み込み層、batch normalization層、Relu関数、そして,3次元平均プーリング層、3次元畳み込み層、batch normalization層、Relu関数の組み合わせが2セット続き、3次元畳み込み層、batch normalization層、シグモイド関数、ドロップアウト層、全結合層、回帰層で構成される。その結果、冠動脈狭窄度をAIで算出する場合の平方二乗誤差は21.15%で,QCAで50%以上の冠動脈狭窄を診断する正答率は85.4%であった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
冠動脈MRAの撮影およびFFRを実施した症例の蓄積は進めているが教師データに用いるには依然少ないため、FFRではなくQCAをreferenceとしたAI解析に切り替えている。しかし、新型コロナウイルス感染症感染拡大のため共同研究者の立命館大中山教授の訪問、面談によるアルゴリズム開発が一時停滞したため進捗はやや遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
当院において圧縮センシングを用いた高画質冠動脈MRAの 撮影および冠動脈造影を実施した症例はAI解析可能なレベルに達しており、冠動脈造影検査での狭窄度の結果をreferenceにした解析に切り替えた。このデータに対して 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いたAIアルゴリズムを学習させ、冠動脈MRA画像から冠動脈狭窄の有無を推定するAI解析の最適化を行った。今後、このアルゴリズムが冠動脈MRA読影初心者の読影精度を改善するかについて観察者実験を行って検証する予定である。
|
Causes of Carryover |
(理由) 新型コロナウイルス感染拡大の影響により共同研究者の立命館大中山教授の訪問、面会による研究進捗が一時停滞し、研究に遅延が生じたため。
(使用計画)次年度では、 本年度に最適化できたAIアルゴリズムについて、冠動脈MRA読影初心者の読影精度を改善するかについての観察者実験を行って検証する予定であるが、この観察者実験に次年度使用額を使用する予定である。
|