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2021 Fiscal Year Research-status Report

ホウ素中性子捕捉療法と免疫療法併用のプロトコル確立を目指した基礎研究

Research Project

Project/Area Number 18K07750
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

木梨 友子  京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (80252534)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords中性子 / アブスコパル効果 / 放射線感受性
Outline of Annual Research Achievements

放射線治療時の局所照射時に照射部位ではない臓器・組織に起こるアブスコパル効果をとらえ、BNCTプラス免疫療法のプロトコルを提案することを目標として研究を進めている。放射線感受性の異なる3種類のマウスの実験で、特に放射線感受性の高いマウスへの中性子部分照射は個体の免疫機能を低下させている可能性が示唆されたため、今年度は頭部中性子照射後の中性子照射部位から外れた位置にある脾臓を経時的に観察することで、照射後3か月以降の晩発影響としてのアブスコパル効果を解析するために、脾臓のマクロおよびミクロの変化に注目して実験を行った。
放射線高感受性マウスとしてはDNA二重鎖切断の修復障害により放射線高感受性を示すC.B-17 SCIDマウスを用い、近交系Balb/cおよびC3Hマウスの反応と比較した。脾臓のマクロ変化については照射後4カ月時点で、体重比の重量比較でSCID マウスで70%、Balb/cマウスで68%に認められたが、C3Hマウスには脾臓の退縮は求められなかった。
中性子照射後の免疫応答は、比較対象のガンマ線の頭部部分照射時の脾細胞の免疫応答に変化に比べて、いずれも免疫応答が低く、特に放射線感受性の高いマウスでは照射後長期間免疫応答が回復せずに感染症が出現することが確認された。現在、がんの放射線治療時に強力な抗炎症作用と免疫賦活効果を示すとされているアスコルビン酸をマウスに投与して特に放射線感受性の高いマウスへの免疫賦活効果について研究を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

実験データについては新規のデータが出ている。しかしながら、新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワーク期間があり実験回数が予定より少なくなった。よって、今年度が最終年度であったが期間の延長を申請した。

Strategy for Future Research Activity

現在の研究からは中性子部分照射時のアブスコパル効果による免疫賦活の結果は得られていない。現在、がんの放射線治療時に強力な抗炎症作用と免疫賦活効果を示すとされているアスコルビン酸をマウスに投与して特に放射線感受性の高いマウスへの免疫賦活効果について研究を進めている。ガンマ線照射による予備実験では、頭部部分照射後にマウスの脾細胞解析で免疫賦活効果が優位に認められている。今後は、アスコルビン酸をマウスに投与して中性子照射を行い、中性子照射後の免疫反応賦活化させた状態でアブスコパル効果を観察することを計画している。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染症防止対策のためテレワーク期間があり、予定していた回数の実験ができなかった。今年度はデータのとりまとめのための実験を実施し、成果をまとめて国際学術誌に投稿する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Relationship of the abscopal effect to the survival rate after the head neutron-irradiation between the different types of mice2021

    • Author(s)
      Yuko Kinashi
    • Organizer
      19th International Congress on Neutron Capture Therapy
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2022-12-28  

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