2020 Fiscal Year Research-status Report
深層学習を用いた肺腫瘍判別によるマーカーレス四次元動体追跡放射線治療の確立
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18K07753
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
椎木 健裕 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (30610456)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 文武 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30274179)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 深層学習 / 敵対的生成ネットワーク / 医用画像処理 / 四次元放射線治療 / 動体追跡放射線治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
動体追跡放射線治療は,呼吸性移動を伴う腫瘍に対して非常に有効な放射線治療の一つであるが,腫瘍近傍に金属マーカーを留置しなければならず,侵襲的である.また,治療開始前に留置された金属マーカーが脱落してしまう可能性があり,金属マーカーを留置しない腫瘍追跡アルゴリズムを開発することが本研究の目的である. 治療計画時に撮影される4次元CT(各呼吸位相のCT),治療計画時に放射線腫瘍医によりコンツールされた腫瘍のDicom-structure情報および動体追跡装置の放射線治療室内の幾何学条件を基に,治療時の動体追跡装置の画像取得条件を再現し,Degital reconstruction radiography(DRR)画像をシミュレートした.また,シミュレートしたDRR画像に腫瘍のDicom-structureを投影させることで,深層学習用の教師用データを作成することに成功した. これらのデータを使用して,Convolution Neural Network(CNN)を基に,腫瘍追跡モデルを作成した.新しく取得されたX線透視画像を,このモデルに適応させ,腫瘍追跡精度を確認したが,X線透視画像の画質および情報量が少ないため,高精度に腫瘍追跡することができなかった. 動体追跡放射線装置の受光部であるイメージインテンシファイアの画像を,フラットパネルディテクタで取得されるレベルの画像へ変換する必要があるため,新たなアルゴリズムの開発が必要となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
様々な手法を用いて,腫瘍追跡アルゴリズムを構築することができた.特に,実際に放射線治療計画で使用されるCT画像やDicom-RT情報を使うことで,深層学習の教師画像を作成でき,腫瘍追跡アルゴリズムを構築することができた.今後の課題は,その精度向上である.
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Strategy for Future Research Activity |
現段階での問題点として,X線透視画像の画質および情報量が少ないため,高精度に腫瘍追跡することができなかった.これを解決するため,現在,敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いて,X線透視画像の画質を向上させようと試みる.
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Causes of Carryover |
コロナパンデミックにより,予定していた研究成果発表を行うことができなかったため,計画との差が生じた.未使用額は,本年度のバーチャルでの学会の参加費用として使用することを考えている. また,深層学習用の高性能PCを購入予定であったが,これもコロナパンデミックの影響により納期に影響がでており,購入を見送っていたため,計画との差が生じた.未使用額を使用し,高性能PCを購入し,計算の効率化を図ろうと考えている.
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Research Products
(10 results)