2020 Fiscal Year Research-status Report
ラジオ波凝固療法の分子標的薬の併用は有効か?家兎肺腫瘍モデルでの実験的検討
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18K07763
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大隈 智尚 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 登録医 (50445029)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ラジオ波凝固療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では肺腫瘍モデルを使用した実験で、ラジオ波凝固療法(RFA)により壊死 で崩壊した腫瘍細胞内から抗腫瘍免疫を誘導する様々抗原が放出されることに注目し、それが腫瘍浸潤T細胞側のT細胞状態に結合し、さらに分子標的薬である免疫チェックポイント阻害剤により病巣全体のTリンパ球によりさらなる活性化に繋げたり、肺 癌で標準治療となっている各種抗癌剤に血管新生阻害剤の投与を併用することにより肺癌の局所制御および予後延長の基礎的な データを蓄積することを目的とした。日本白色種うさぎ(体重2Kg前後)を使用し、ケタミン及びキシラジンの筋注あるいは静脈注射による全身麻酔下により行う。CT装 置を用いる。経代したVX2腫瘍砕片の浮遊液をCTガイド下に穿刺した針より注入し、1週間後にCTを撮影、肺単発腫瘍ができたきたこ とを確認し、以下の実験行なった。 ★(RFAの方法)電極針は2cm展開径のLeVeen Electrode。CTガイド下で 経皮的に電極針を腫瘍内に進め、CTで展開針内に腫瘍が存在することを確認し、通電は30ワットで最大抵抗(roll off)に至るよう通電した。治療効果判定は生存率での評価とした。 ★(薬剤投与方法)分子標的薬(アバスチン)は体重あたり3mgを使用、全身麻酔下にて、1時間かけて点滴静注を行なった。 ★(結果)分子標的薬治療群、RFAと分子標的薬併用群で各群10羽の作成を目標し評価を行なった。なお単発の肺腫瘍の生着率は6割で、VX2腫瘍の継代も行うことを考慮して合計50羽を使用する予定であった。各群の生存率には統計学的有意差がなく、分子標的薬(アバスチン)の追加投与での効果はみられなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新形コロナ肺炎の影響で研究が進まなかった
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Strategy for Future Research Activity |
結果を詳細に検討し、さらに統計学的検討を加え、論文化にかかっているところである。
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Causes of Carryover |
新形コロナ肺炎の影響により実験が予定通り進まなかった
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