2020 Fiscal Year Annual Research Report
Pathological functions of cardiac fibroblasts in pediatric cardiomyopathy
Project/Area Number |
18K07789
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石井 良 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90794008)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 秀和 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50467552)
小垣 滋豊 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (00311754)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 拡張型心筋症 / 心筋線維芽細胞 / 心筋細胞 / RNA-seq / 拘束型心筋症 |
Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでの研究期間内に小児特発性心筋症の遺伝的背景の解析として52例の全エクソン解析を行い、うち16例において疾患原性があると考えられる遺伝子バリアントを同定することが出来た。これらのうち、有意な遺伝子バリアントが同定できた症例と同定できなかった症例もあわせて、小児拘束型心筋症と拡張型心筋症の症例において、患者由来心筋線維芽細胞を採取し、初代培養を行った。これらの細胞について、細胞の基本的な機能である、細胞増殖能や細胞遊走能、細胞接着能、アポトーシス誘導性、活性型線維芽細胞への変化、等について検証を行ったが、健常心筋線維芽細胞と比較して、心筋症患者由来心筋線維芽細胞においても、特に有意な差異は認められなかった。しかし、次世代シークエンサーを用いたRNA-seq解析にて、網羅的な遺伝子発現プロファイルを取得したところ、培養皿状での継代を経た心筋線維芽細胞であっても、その発現プロファイルは健常のそれとは著しく異なることを同定した。さらに、健常な心筋線維芽細胞と共培養を行うことで、心筋症患者由来心筋線維芽細胞は、健常心筋細胞の収縮能や拡張能に対して悪影響を及ぼすことが明らかになった。その影響を与える因子が何であるのかを同定するためにRNA-seq解析の詳細な検討を行い、いくつかの液性因子、接着因子などを同定することが出来た。また、患者由来iPS細胞を樹立し、それらが心筋細胞へと分化誘導可能であることを確かめた。
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Research Products
(2 results)