2021 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic predisposition to biliary atresia by comprehensive genomic analyses on monozygotic twins with unilateral onset
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18K07844
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
別所 一彦 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (80423169)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胆道閉鎖症 / 全エクソーム解析 / コピー数解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
胆道閉鎖症の成因における遺伝的素因の有無を明らかにするために、当院ならびに千葉県立こども病院に通院中の片側のみ胆道閉鎖症を発症した4組の一卵性双生児から同意を得た後に血液を採取し、血球からDNAの抽出を行なった。その後、抽出したDNAを用いエクソーム解析を行った。 まず4組の双生児の一塩基多型の一致率を計算したところ、全ての双胎ペアで一致率は97.7%を超えており、これらの双子が一卵性であることを確認した。 その後、それぞれの双胎において罹患児のみが持っている一塩基多型を調べたが、4組の双胎に共通する多型や多型を有する遺伝子は認めなかった。 次に、4組中3組の双胎についてコピー数解析を行なったが、胆道閉鎖症罹患児と非罹患児で異なるコピー数を持つ共通の遺伝子はみられなかった。 さらに、過去のゲノムワイド関連解析で胆道閉鎖症の発症との関連が報告されている遺伝子多型につき、双胎の罹患児と非罹患児間で比較した。これまで双胎間で異なる一塩基多型は認めおらず、まだ確認できていない多型に関しては、今後確認予定である。 最後に、ホルマリン固定パラフィン包埋胆管組織中の胆管上皮細胞からマイクロダイセクションを使用してDNA抽出を行なった。しかし、抽出できたDNAはごく少量であり、エクソーム解析を行うことはできなかった。また、ろ紙血からのDNA抽出を行うために様々な検査kitを使用し条件検討を行ったが、エピジェネティクス解析を行うための充分なDNA量は抽出できなかった。
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