2020 Fiscal Year Annual Research Report
The role of autophagy in chronic colitis
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18K07909
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
西田 淳史 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90719915)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎とクローン病に代表される炎症性腸疾患は、慢性炎症を伴う再燃と寛解を繰り返す難治性疾患である。クローン病は、効率のいいエネルギー源である脂質を摂取することで、腸炎が悪化することが知られているおり、脂質制限が指導されている。しかし、なぜ脂質摂取がクローン病の腸炎を悪化させるのか、その機序は不明である。近年、脂質負荷とオートファジーを介した活性酸素や小胞体ストレスの誘導が組織の慢性炎症に寄与していることが、非アルコール性脂肪肝炎などで報告されている。また、クローン病の病態においても、オートファジーの関与や小胞体ストレスとの関連が以前より知られている。本研究では、脂質負荷による腸炎悪化について、腸管粘膜のオートファジー機能に着目し、オートファジーを介した腸管の炎症制御機構の解明と、オートファジーを治療標的とした新たな治療法の開発、クローン病患者への新たな食事指導の提案を目的としている。
基礎実験(4) オートファジー機能異常における腸炎に対する、脂質負荷において、脂質の違いによる効果を検討する。結果:オートファジー欠損マウスでは、controlマウスと比較して腸炎が悪化する傾向にあった。 基礎実験(5) 腸炎の脂質負荷の影響に対して、オートファジー賦活剤が治療薬として有効かどうかを検討する。腸炎モデルに対して、ヒトで使用可能なオートファジー賦活作用のあるMetforminの効果を投与し、腸炎の程度を検討する。結果:metformin投与群は、control(非投与)群に比較して腸炎改善傾向を認めた。 臨床実験(1) 内視鏡生検検体および外科的切除組織を用いて、オートファジーの誘導を免疫染色等によって確認し、臨床データおよび食事内容(1日平均脂質摂取量など)との相関性を検討する。→サンプル採取を開始しているため、今後追加検討が必要。
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Research Products
(2 results)