2018 Fiscal Year Research-status Report
非アルコール性脂肪性肝炎に基づく肝発癌における概日時計の影響
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18K07913
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 茂 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10305229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久津 典之 札幌医科大学, 医学部, 助教 (50531191)
仲瀬 裕志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60362498)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時計遺伝子 / 肝癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)正常ヒト肝細胞およびヒト肝癌細胞株における時計遺伝子の発現とサイトカインに対する反応に関する検討 ① 各種ヒト肝癌細胞株(HuH6, HuH7, HepG2, HLE, HLF, PLC-PRF-5, Hep3B)および正常ヒト肝細胞を用いて、種々の時計遺伝子(Bmal1、Rev-erb alfa、Rev-erb beta、Per1、Per2、Cry1)の発現をそれぞれ、qPCR法およびwestern blotting法を用いて検討した。その結果、qPCR法を用いた結果から、肝癌細胞株において、様々な時計遺伝子の発現の相違を認めた。これに関して、現在、再度、発現の多寡を検討中である。一方、western blotting法において発現を認める細胞株を確認できず、現在、抗体を変更し、蛋白レベルでの発現を検討している。この段階での発現の多寡は今後の研究の最も基礎的なものであり、確実性を高めて今後の実験へ進む必要があり、再三の検討を行っていく。 ② ①と並行して、現在、正常ヒト肝細胞に対して種々の炎症性サイトカイン(TNF-alfa, IL-1 beta, IL-17, IL-10, IL-13)の添加によって生じる時計遺伝子の変化を明らかにするため、現在、検出可能なqPCR法を用いて検討を行った。IL-10の投与によっていくつかの時計遺伝子の発現に変化を認めたため、現在再検を行っている。 2)C57/BL6Jマウスにおける概日時計の変化と腸内細菌叢および肝組織の変化について ①上記1)①のヒト細胞における発現をqPCR法およびwestern blotting法を用いて検出できた段階で、まず、マウス肝組織における時計遺伝子の発現について検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
各種ヒト肝癌細胞株(HuH6, HuH7m HepG2, HLE, HLF, PLC-PRF-5, Hep3B)および正常ヒト肝細胞を用いて、種々の時計遺伝子(Bmal1、Rev-erb alfa、Rev-erb beta、Per1、Per2、Cry1)の発現をそれぞれ、qPCR法およびwestern blotting法を用いて検討した結果、特にwestern blottingにおいて発現を検出できた細胞株が認められず、蛋白レベルでの発現を検出できていないのが現状である。しかしながら、この段階での発現の多寡は今後の研究の最も基礎的な重要なところである。この段階での検出が予想より大幅に時間を要してしまっていることが実験全体の遅滞の原因と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
現在まで行っているqPCR法およびwestern blotting法を用いる各種時計遺伝子の発現の検討は、今後の研究の最も基礎的なものであり、確実性は極めて重要な点であり、高い確実性を確認する必要がある。そのため、再三の検討を行う必要はある。しかしながら、これと並行して、今後のマウスを用いた実験への進展を早めるため、マウス肝組織における時計遺伝子の発現を明らかにしていくことを行い、これまでの実験の遅滞を補う予定である。
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Causes of Carryover |
研究全体の進行の遅滞が生じてしまい、マウスを用いた実験まで進めなかったことが最大の理由と考える。 今後は、昨年度の遅滞の主な原因となった各種ヒト肝癌細胞株および正常ヒト肝細胞における種々の時計遺伝子の発現をqPCR法およびwestern blotting法を用いて至急検討し確認する。一方、正常ヒト肝細胞に対して種々の炎症性サイトカインの添加によって生じる時計遺伝子の変化を明らかにするため、western blotting法を用いて検討を行い、qPCRの結果の確認を行う。研究の遅滞を早期に回復させるため、これと並行して、C57/BL6Jマウスにおける概日時計の変化と腸内細菌叢および肝組織の変化についても検討を行う予定である。実際に主な費用として予定しているのは、前者ではさらにいくつかの抗体試薬を購入させて頂き、特に後者ではマウスの購入をさせて頂く予定である。後者の実験の際にも新たに抗体試薬等の購入をさせて頂く予定である。今年度で当初の予定にほぼ到達すると考えている。
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