Effect of circadian clock on liver carcinogenesis based on non-alcoholic steatohepatitis

2020 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 18K07913
• Research Institution: Sapporo Medical University
• Principal Investigator: 佐々木 茂 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10305229)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 阿久津 典之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50531191) ; 仲瀬 裕志 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60362498)
• Project Period (FY): 2018-04-01 – 2021-03-31
• Keywords: 肝がん / 時計遺伝子

Outline of Annual Research Achievements

１）正常肝細胞および肝癌細胞株における時計遺伝子の発現と炎症性サイトカインに対する反応　① 正常ヒト肝細胞および各種ヒト肝癌細胞株（HuH6, HuH7, HepG2, HLE, HLF, PLC-PRF-5, Hep3B）を用いて、時計遺伝子（Bmal1、Rev-erb alpha、Rev-erb beta、Per1、Per2、Cry1）の発現に関するqPCR法、western blotting法を用いた検討。いずれの時計遺伝子も多寡はあるものの、正常肝細胞および肝癌細胞株において発現を確認できた。② 正常ヒト肝細胞に対して種々の炎症性サイトカイン(TNF-alpha, IL-1 beta, IL-17, IL-10,IL-13など)の添加によって生じる時計遺伝子の発現の変化について。いずれのサイトカインの添加によっても肝細胞の時計遺伝子の発現に有意な変化は認めなかった。
２） C57/BL6Jマウスにおける概日時計の変化と腸内細菌叢および肝組織の変化に関する検討 ① C57/BL6Jマウスを用いた概日時計の変化に伴う腸内細菌叢の変容の検討。まず、マウスにおける脂肪肝作成の検討を行った。C57/BL6Jマウスを用いて、12週間の高脂肪食摂取群において、コントロール食摂取群に比べて明らかに脂肪肝を認めた。次に、12時間毎の明暗群と24時間毎の明暗群における脂肪肝作成の違いを検討する準備を行ったが、明らかな相違を認めなかった。この段階で、概日時計の変化を誘導できていない可能性があり、条件を変更して行っている。最終的に概日時計の変化による腸内細菌の相違も検討する予定である。② 各群のそれぞれのマウス肝組織における脂肪化、線維化の程度を含めた組織学的検討と概日時計の変化に伴う肝組織の変化についての検討。①のマウスの作成が明らかになった段階で、こちらの実験に取り掛かる予定である。