2019 Fiscal Year Research-status Report
肝癌細胞特異的薬物搬送とClass選択的HDAC阻害薬による新規肝癌治療開発
Project/Area Number |
18K07914
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
宮西 浩嗣 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (60372819)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 淳二 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20244345)
田中 信悟 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60561024)
菊地 尚平 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80515792)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 化学療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
各種ヒト肝癌細胞株(HUH-7, JHH-7, JHH-5, HepG2, HuH-1, Li-7, JHH-4, JHH-6, SK-Hep-1)におけるAFP産生をELISAおよびwestern blotにより検索し、HuH-7, JHH-7におけるAFPの高発現を確認後、HuH-7における治療効果を検討している。ヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC) pan inhibitorであるLBH589によるIC50は0.32 μM、HDAC class IIa選択的inhibitorであるTMP269によるIC50は107.7μMであった。殺細胞性抗癌薬および分子標的薬単独の治療効果は、5-FUによるIC50が24.65μM、CDDPによるIC50が2.25 μM、Lenvatinibが1.60μMであった。TMP269と各種殺細胞性抗癌薬および分子標的薬併用治療の効果を検討したところ、TMP269とLenvatinib併用において治療相乗効果が認められる傾向にあり、今後フコース結合リポソームに内包し、さらなる治療効果の検討を行う。フコース結合リポソームは現在既報に基づき作製中である。 抗癌薬(5-FU、CDDP、Lenvatinib) を0-1000 μMの濃度で内包し作製する
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでにフコース結合リポソームは現在既報に基づき作製したものの、細胞内取り込みが不十分であり、再度抗癌薬(5-FU、CDDP、Lenvatinib) を0-1000 μMの濃度で内包し作製を依頼しているが、完成が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
抗癌薬(5-FU、CDDP、Lenvatinib) を0-1000 μMの濃度で内包したフコース結合リポソームを作製した後、HUH-7,とJHH-7における抗腫瘍効果をWST-1 assayにより検討する。またHDAC class IIa選択的阻害薬の単独抗腫瘍効果についても各種細胞株において検討する。その後、両者併用の抗腫瘍効果解析に用いる細胞株と内包抗癌薬を選定し、in vitroおよび in vivoにおいて効果の確認、作用機序の検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進行がやや遅延しており、それに伴い物品の購入も遅れているため。次年度には必要物品(試薬、細胞株、細胞培養用器具、薬品等)に使用を予定している。
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