2020 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of granuloma formation model based on molecular response analysis
Project/Area Number |
18K07934
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大島 茂 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (50376787)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ユビキチン / 生命金属 / オートファジー / p62/SQSTM! |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでユビキチンを介したオートファジーや細胞死による腸管炎症について解析してきた。その知見を発展させ、環境因子として西洋化にて摂取量が増加している生命金属に着目し検討を行った。ニッケルは金属材料としてや医療機器に広く使われており、接触性アレルギーの主な原因の一つでもある。ニッケルを培養上清中に添加することでポリユビキチン鎖誘導することを見出した。細胞内に導入するとユビキチン鎖が凝集することも見出した。そこでニッケルとオートファジーについて検討を行った。ニッケルにて細胞を刺激すると、免疫染色にてLC3 punctaが増加すること、ウエスタンにてLC3-IIが増加することを見出した。しかし、オートファジーが亢進すると分解される基質として知られるp62/SQSTM1 punctaは増加していた。詳細に検討するため、電子顕微鏡にて解析したところlysosomeの蓄積が認められ、免疫電顕にてp62/SQSTM1金コロイドの沈着も認められた。以上のことからニッケルイオンはオートファジーフラックスを抑制しLC3が蓄積されている可能性が考えられた。さらに、p62/SQSTM1をウエスタンで検討したところ、刺激誘導性に高分子量にもp62/SQSTM1を認めた。複数の細胞種や抗体においても検出されニッケル特異的な反応と考えられた。驚いたことにニッケル刺激は細胞におけるサイトカイン産生亢進を認めた。そこで、ニッケルの生理学的作用を検討するためマウスの腸炎での機能を検討した。ニッケルで2回免疫し経口摂取することによる腸炎発症を試みるも残念ながら惹起されなかった。しかし、DSS腸炎マウスモデルに金属粒子を注腸投与すると腸管に蓄積することが判明した。肉芽腫様病変の形成について時間経過を検討していく。
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Research Products
(9 results)