2019 Fiscal Year Research-status Report
B型肝炎ウイルス増殖におけるユビキチン・プロテアソーム系の役割の解析
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18K07961
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 康雄 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (40422290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
建石 良介 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (50444089)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | HBV / HBV Xタンパク / ユビキチン・プロテアソーム系 / ユビキチンリガーゼ / CUL4-DDB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
B型肝炎ウイルス(HBV)のXタンパク(HBx)はユビキチンリガーゼCUL4-DDB1と複合体を形成し、増殖に抑制的に働く宿主因子をユビキチン化・分解することが示されており、新たな薬剤標的として注目されている。本研究では、HBV複製におけるユビキチン・プロテアソーム系の関与を包括的に理解することにより、新規抗ウイルス療法の開発を目標とする。 昨年度は、HBxに特異的に結合する宿主因子の一つとして、DDX1(ATP-dependent RNA helicase DDX1)というDEAD-box型RNAヘリカーゼを同定した。本年度は本分子のHBxによるユビキチン化の有無とHBV増殖への関与を検討した。まず細胞内での検討ではHBxによるDDX1のタンパク発現量の減少やユビキチン化は確認できなかった。 一方でHBxとDDX1との結合は確認され、HBxのトランス活性化ドメインの一部とDDX1のSPRYドメインが両者の結合に重要であった。さらにHepG2.2.15の内在性のDDX1のノックダウンではDDX1の発現低下とともにpgRNAとHBV-DNAが減少、逆にDDX1を発現させたところ、pgRNAとHBV-DNAが増加した。またDDX1のHBxと結合しない変異体はHBV複製を増強させなかった。以上より、DDX1はHBxと結合しHBVの複製に寄与している可能性が考えられた。来年度はその詳細な機序を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度はHBxに結合する宿主因子であるDDX1がHBV複製を正に制御していることを示した。計画は順調に進んでいると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は引き続きDDX1のHBV複製における役割の解析を継続する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Blocking CXCLs-CXCR2 axis in tumor-stromal interactions contributes to survival in a mouse model of pancreatic ductal adenocarcinoma through reduced cell invasion/migration and a shift of immune-inflammatory microenvironment.2019
Author(s)
Sano M, Ijichi H, Takahashi R, Miyabayashi K, Fujiwara H, Yamada T, Kato H, Nakatsuka T, Tanaka Y, Tateishi K, Morishita Y, Moses HL, Isayama H, Koike K.
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Journal Title
Oncogenesis.
Volume: 8
Pages: 8
DOI
Peer Reviewed / Open Access