2019 Fiscal Year Research-status Report
寛解後炎症性腸疾患患者に残存する消化器症状発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
18K07986
|
Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
富田 寿彦 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60388824)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 広一 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (60378742)
三輪 洋人 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80190833)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 炎症性腸疾患 / 微小炎症持続 / 過敏性腸症候群 / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
炎症性腸疾患(IBD:Inflammatory Bowel Diseaes)と過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)は、腸管の器質的障害を伴うか否かの違いにより全く異なる疾患と考えられている。しかし、臨床的寛解期もしくは粘膜潰瘍が治癒している状態のIBD患者において、下痢、腹痛のようなIBS様症状を呈することが報告されており、このようなIBDの非活動期にIBS様症状を訴える患者は30-50%程度と報告されており、日本人を対象とした我々の調査においては、25%程度であった。
腸管粘膜において透過性亢進や微小炎症の持続が生じていることがIBS様症状に寄与していることが示唆されている。また腸内細菌叢の異常が腸管透過性の亢進やIBDおよびIBSの病態に関連していることが示唆されている。
これらの事から、腸内細菌叢の異常がIBDの非活動期において呈するIBS様症状に関連している可能性が示唆される。 そこで現在、IBDの非活動期にIBS様症状を呈する患者における腸内細菌叢および腸管透過性の変化を明らかにすることを目的に、それらの変化とIBS様症状の関連性を検討している。現在、IBD(+)IBS(+)群(Inactive IBD-IBS様症状群)15名、IBD(+)IBS(-)群(Inactive IBDにおいてIBS様症状を呈さない群)15名、計30名の症例集積が終了し、腸内細菌と透過性の関連についてのデータを解析中である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
患者の症例集積は終了し、現在、解析を始めている段階であり、ほぼ予定通りに研究は進捗している。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在、研究結果を解析中であり、終了し次第論文化し、研究成果を発信する予定である。
|
Causes of Carryover |
少し解析スタートが遅れた分、必要経費の使用が遅くなった。 本年度使用されなかった経費は予程度通り使用される見込みである。
|
Research Products
(2 results)
-
[Journal Article] The Link Between Type III Reg and STAT3-Associated Cytokines in Inflamed Colonic Tissues2019
Author(s)
Xin Xu , Hirokazu Fukui , Ying Ran , Xuan Wang , Yoshihito Inoue , Nobuhiko Ebisudani, Heihachiro Nishimura, Toshihiko Tomita , Tadayuki Oshima , Jiro Watari , Hiroshi Kiyama , Hiroto Miwa
-
Journal Title
Mediators Inflamm
Volume: 6
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
-