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2019 Fiscal Year Research-status Report

DNA脱メチル化剤治療効果判定の高感度リキッドバイオプシーの開発

Research Project

Project/Area Number 18K07989
Research InstitutionNational Cancer Center Japan

Principal Investigator

竹島 秀幸  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (40432497)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsエピジェネティクス / リキッドバイオプシー / エピジェネティック治療
Outline of Annual Research Achievements

慢性炎症に関連するがんでは、DNA高メチル化によるがん抑制遺伝子の不活化が、発がん原因となる。DNAメチル化異常を標的とした脱メチル化剤治療は、これらの固形がんに対して有効であることが報告されている。しかしながら、脱メチル化剤はMTDではなく最大生物学的効果用量で用いることで高い治療効果が得られるため、その臨床導入には、がん組織における脱メチル化の高感度なリキッドバイオプシーの確立が不可欠である。
そこで本研究では、『がん細胞内でメチル化されているゲノム領域(即ち、ヌクレオソームを形成している領域)は、血中遊離DNAとして安定に存在する』ことに着目して、脱メチル化をモニターする新規リキッドバイオプシーを開発する。
2年目の本年度は、がん細胞由来の血中遊離DNAが多く含まれると考えられる肝転移のあるStage 4の大腸がん患者20症例について、がん組織サンプル(原発巣)、非がん組織、血漿サンプルを集積した。集積した血漿サンプルから血中遊離DNAを抽出・精製した。次に、がん細胞由来の血中遊離DNAの割合を調べるために、がん組織に存在する突然変異を409個のがん関連遺伝子について調べた。その結果、各症例においてAPC遺伝子(アレル頻度;10.2-81.4%)、TP53遺伝子(アレル頻度;47.6-76.4%)、KRAS遺伝子(アレル頻度;43.6-61.8%)などの突然変異が検出された。20症例のうち4症例について、血中遊離DNAにおける変異アレル頻度を、各症例のがん組織における変異アレル頻度が最も高かった遺伝子について解析した。その結果、4症例のうち1症例において、がん細胞由来の血中遊離DNAが10%程度存在することが分かった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019年度以降の計画のうち、がん患者由来の血中遊離DNAの収集、及び、がん細胞由来の血中遊離DNAの存在割合の解析を進めた。したがって、おおむね順調に進展していると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

2020年度は、以下の通り研究を推進する予定である。
がん患者由来の血中遊離DNAの収集、及び、がん細胞由来の血中遊離DNAの存在割合の解析を継続する。また、がん細胞由来の血中遊離DNAの割合が高かった症例について、1)がん組織、及び、非がん組織のゲノム網羅的DNAメチル化解析を行い、がん組織特異的なメチル化領域の同定を行う、2)血中遊離DNAを次世代シークエンサーで解析し、血中遊離DNAがゲノムのどの領域から由来するかを明らかにする。がん組織特異的なメチル化領域の情報と血中遊離DNAが由来するゲノム領域の情報を照合することで、がん組織におけるDNAメチル化状態を、血中遊離DNAの検出の有無によりモニターできるかどうかをゲノム網羅的に解明する。

Causes of Carryover

本年度実施する予定であった、がん患者由来の血中遊離DNAにおけるがん細胞由来のDNAの存在割合の解析に関して、本年度は4症例について実施した。残りの16症例は翌年度に実施することとしたため、突然変異解析費用として使用する。

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Published: 2021-01-27  

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