2018 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of non-coding RNA involved in tumorigenesis of colorectal cancer with poor prognosis, and discovery of novel therapy using non-coding-RNA-related mechanism
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18K07993
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 雅信 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00447161)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | non-coding RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、BRAF変異/CIMP陽性大腸癌における、特定のnon-coding RNAが関与する発癌機構の解明、さらにそれらnon-coding RNAや関連する標的遺伝子群を含めた新規治療標的分子の同定を目的とした。さらには、その新規治療標的分子を標的とした治療における効果予測に有用な血漿中non-coding RNAバイオマーカーの開発を試みること、とした。 まず、申請者らは大腸がん組織200例を用いた網羅的miRNA 発現解析により、BRAF変異大腸がん特異的に異常発現を示すmiRNA群を同定した。そのうち、miR-193a-3pが大腸がん細胞の増殖・浸潤においてがん抑制的に働くことをin vitroの解析にて初めて明らかにした。ここまでの成果をBMC Cancer誌に報告した(Takahashi H et al., BMC Cancer 2017;17:723)。 さらに、その候補miRNAのがん遺伝子、がん抑制遺伝子としての詳しい機能を調べるために、ヒト大腸がん細胞でoverexpression、knockdownの系を用いて、網羅的miRNA発現解析、lncRNA解析、プロテオーム解析に加えて、細胞増殖、アポトーシス誘導、浸潤・転移などに関わる機能解析の実験を進行している。Knockdownの系については、数種類の細胞株においてstableのcloneを樹立している。さらに、大腸がん患者の血漿試料も既に90例集積している。今後、これらの解析により、non-coding RNAが関与する分子経路における、新規がん治療標的分子の開発、また治療予測バイオマーカーの開発につながる成果を得る予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請時の計画の中での平成31年度分に関しては、概ね計画通り達成しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒト大腸がん細胞での、網羅的non-coding RNA発現解析、プロテオーム解析に加えて、細胞増殖、アポトーシス誘導、浸潤・転移などに関わる機能解析網羅的プロテオーム解析などによる新規non-coding RNA標的分子の同定と新規治療標的探索を進める。また、患者血漿でのnon-coding RNA発現解析も鋭意進める。
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Causes of Carryover |
一部予定実験(網羅的タンパク質解析)の施行予定が次年度に繰り越しとなったため。
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