2019 Fiscal Year Research-status Report
新規遺伝子改変マウスモデルを用いた混合型肝癌の起源細胞・発生機序解明
Project/Area Number |
18K07994
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内野 康志 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00748725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 勇人 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00555609)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 肝細胞癌 / 肝再生 / 癌起源細胞 / 混合型肝癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
Axin2-CreERTマウスとRosa-LSL-Tomatoマウスを交配させ、タモキシフェン誘導性にZone3肝細胞を標識することによって、肝障害時の挙動と発癌起源としての可能性を探索した。既報同様Axin2陽性細胞は肝静脈周囲に存在していたが、その領域は週齢によって変化し、生後3w時点でタモキシフェンを投与するとちょうど肝臓のzone3側1/3が標識され、zone3のマーカーであるCYP2E1の分布とほぼ一致することが分かった。この条件で遺伝子改変を誘導、様々な肝癌モデルを作成し、zone3肝細胞の細胞系譜解析を行った。総じてzone3肝細胞は発癌ポテンシャルが高い細胞集団であることが明らかとなったが、モデルによってはzone1-2領域からの発癌が促進されるものもあることがわかった。また非癌部の肝再生様式も病態によって大きく変化することが明らかとなり、再生様式の違いと発癌母地の関係性について解析を進めている。 またこれらの成熟肝細胞由来の肝細胞癌から混合型肝癌を誘導すべく、肝細胞癌特異的遺伝子改変誘導マウスの作成に着手、これまでにAFPプロモーター下にCreERTを発現するAFP-CreERTマウスを作成した。同マウスをRosa-LSL-Tomatoマウスと交配させ、AFP陽性細胞での遺伝子改変を確認できたため、現在様々な肝障害モデルや発癌モデルを作成し、AFP陽性細胞の細胞系譜解析を行っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1.Axin2陽性zone3肝細胞の肝癌起源細胞としての可能性を検証するマウスモデルが順調に進行している。 2.AFP-CreERTマウスの樹立に成功し、その後の実験計画も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
zone3肝細胞の肝障害時の挙動と発癌起源としての可能性について、肝再生様式と発癌母地の関係性について解析を進め、論文化を目指す。また新規に樹立したAFP-CreERTマウスを用いて、肝臓におけるAFP陽性細胞の肝再生・発がんへの寄与を検討するとともに、肝細胞癌特異的遺伝子改変による混合型肝癌誘導についても進めていく。
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