2018 Fiscal Year Research-status Report
トランスジェニックマウス法による完全ヒト型生物学的製剤の薬理動態解析法の確立
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18K08002
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
安藤 朗 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252395)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / IgG / 治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
トランスジェニック法により作成されたヒトIgG 製剤と血清中に存在するIgGを区別してdetectするために以下の方法を開発した。一般的なELISAプレートでは、血清中のIgGの非特異的な接着を抑えることができなかった。すなわち、血清IgGの非特異的接着によりヒト抗TNF製剤だけをdetectすることができなかった。そこで、特殊なコー-ティング(住友化学)を施したavidinプレートを用いた。avidinがプレートに固相化されており、そこにblockingのための特殊コーティングを施したプレートである。TNFをbiotin化してavidin-biotin結合でプレートに固相化した。これにより、ヒト血清で希釈したヒト抗TNF製剤の定量がほぼ既知の濃度で測定できたことから血清IgGの非特異的な接着はほぼblockできていると考えられる。現在、トランスジェニック法により作成された抗TNF製剤の投与を受けた患者の血清を集め、臨床効果、内視鏡的効果との比較検討を実施中である。今後の検討課題であるが、この薬剤に対する抗体(抗薬物抗体)の測定法を開発し、薬物血中濃度と抗薬物抗体の存在(濃度)との関連を明らかにしていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
薬物濃度の測定系はほぼ確立できた。今年の研究計画は、薬物濃度の測定系の確立であったのでほぼ順調に計画は進行している。今後の予定は先に記載した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年は、抗薬物抗体濃度の測定系を確立して、薬剤濃度と抗薬物抗体濃度、臨床症状、内視鏡所見、臨床検査値との相関について検討する。
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