2020 Fiscal Year Annual Research Report
The novel strategy for treating heart failure based on cardio-intestinal relationship; functional significance of endogenous GLP-1
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18K08032
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
金森 寛充 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (20456502)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / fusion / オートファジー / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年までの結果ではラット高血圧心不全心筋ではミトコンドリアの平均サイズが大きくクリスタの乱れが目立ち心筋のATP含有量が減少していた。miglitol投与により腸管GLP-1産生が増加したラット心筋細胞ぼミトコンドリアのサイズは大きくなりATP含有量は増加していた。このメカニズムの一つに腸管由来の内因性GLP-1増加がミトコンドリアの融合/分離(fusion/fission)におけるfusionを促進したものと考えられた。in vitroでラット幼若心筋細胞にGLP-1を加えたところGLP-1受容体の下流シグナルであるDrp1-Ser637のリン酸化を介してMfn1の発現を増加しFis1の発現を抑制していた。またPKA刺激剤であるH-89の付加でも同様の効果が得られた。以上よりGLP-1はGLP-1受容体を介しPKA-Drp1の経路を活性化しミトコンドリアの融合(fusion)を誘導することでそのサイズを増加しエネルギー産生を改善すると考えられた。本ラット心不全心筋では超微形態観察においてオートファゴゾームが増加し、蛋白レベルでLC3-II/LC3-IならびにカテプシンDが増加していたことからオートファジーの亢進が示唆された。in vivoでmiglitol投与によるGLP-1刺激やexendine(9-39)投与によるGLP-1受容体阻害を行ったところ上記のオートファジーマーカーは不変であった。さらにin vitroでGLP-1, exendine(9-39)負荷にしたうえでオートファジーフラックスアッセイを行ったがオートファジー活性は不変であった。以上より不全心筋でオートファジーは心保護的に働いているが内因性GLP-1増加による心不全改善はミトコンドリア・オートファジー (mitophagy)ではなく主にミトコンドリア融合(fusion)の促進による効果と考えられた。
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[Journal Article] Morphological characteristics in diabetic cardiomyopathy associated with autophagy2021
Author(s)
Kanamori H, Naruse G, Yoshida A, Minatoguchi S, Watanabe T, Kawaguchi T, Tanaka T, Yamada Y, Takasugi H, Mikami A, Minatoguchi S, Miyazaki T, Okura H.
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Journal Title
J Cardiol .
Volume: 77
Pages: 30
DOI