2022 Fiscal Year Research-status Report
1心拍毎の観血的血圧測定・非観血的血圧測定と左室拡張障害の関連
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18K08045
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
甲谷 友幸 自治医科大学, 医学部, 准教授 (00458291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 智紀 自治医科大学, 医学部, 講師 (00570269)
苅尾 七臣 自治医科大学, 医学部, 教授 (60285773)
星出 聡 自治医科大学, 医学部, 教授 (90326851)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 心拍出量 |
Outline of Annual Research Achievements |
高血圧はありふれた疾患であるが、しばしば左室の拡張障害をもたらす。その結果、左房圧や肺毛細血管楔入圧の上昇をきたし、うっ血性心不全を引き起こす。このメカニズムの重要な要因として考えられるのが心拍数であり、心拍数が上昇すると左室拡張時間は減少し、拡張障害をもたらし、1回拍出量や血圧は高度な低下をきたす。現在までに、1心拍ごとの血圧は侵襲的なカテーテル留置を用いた観血的評価のみ可能であり、手法、症例に限界がある。本研究では、1心拍ごとの非観血的連続血圧測定装置を用いて、心拍数に伴う血圧変化をカテーテル検査中の左房圧および心臓超音波検査で評価した拡張障害と比較検討する。最終的に、非侵襲的・簡易的な非観血的連続血圧測定装置による左房圧や左室の拡張障害を予測する指標を確立し、対象フィールドを広げることで高血圧患者全体における拡張障害による心不全の発症予防につなげる。 2020年度までに約200人のベースラインデータの収集を行った。登録したすべての患者で心電図、心臓超音波検査を施行した。2022年度は、症例を疾患群に分けて、下記3件の学会発表を行った。 1) 27人の心房細動合併患者において左房拡大と心筋障害マーカー(トロポニンT)の関連を明らかにした。 2) 11人の心房細動合併患者において、ペースメーカーの設定を変えることにより1回心拍出量の違いを検討した。 3) 11人の心不全患者において、1回心拍出量をもとに至適ペースメーカーの設定を行い、左室駆出率の変化を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
登録症例数は想定通りのペースで進んでいる。2020年度で登録を完了し、血圧、心拍変動のデータの解析を進めている。2022年に3件の学会発表を行い、1編の論文が2023年に掲載予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
症例の登録は完了しており、血圧・心拍変動について得られたデータを解析している。2022年度に3件の学会発表を行った。さらに1編の論文が2023年度に公表される予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響もあり、国際学会参加旅費の支出が無かったことや研究補助員の雇用期間が短かったことなどにより、次年度使用額が生じた。次年度は、より解析等を進めるため、パソコンの購入や英文校正料の支出、また、引き続き研究補助員の雇用を予定している。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] Association Between High-Sensitivity Cardiac Troponin T, Left Atrial Volume, and Atherosclerosis in Patients with Atrial Fibrillation2022
Author(s)
Takafumi Okuyama, Tomoyuki Kabutoya, Hiroaki Watanabe, Ayako Yokota, Masashi Kamioka, Takahiro Komori, Tomonori Watanabe, Yasushi Imai, Kazuomi Kario
Organizer
第68回日本不整脈心電学会学術集会
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