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2018 Fiscal Year Research-status Report

食後高血糖・食後高中性脂肪血症が骨髄幹細胞・血管内皮前駆細胞に与える影響

Research Project

Project/Area Number 18K08053
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

岩崎 真佳  関西医科大学, 医学部, 講師 (30548706)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords幹細胞老化 / 2型糖尿病 / 食後高血糖 / 食後高中性脂肪血症
Outline of Annual Research Achievements

今年度は血糖のみのスパイク、中性脂肪のみのスパイク、血糖+中性脂肪のスパイクがそれぞれ骨髄細胞にどのような影響を及ぼすのか検討を行った。申請書に記載したCFC assayもマウスの匹数を増やして検討を深めた。
骨髄内のlineage(-)sca-1(+)ckit(+)細胞(LSK細胞:マウスの造血幹細胞であり、最も幼若な血管内皮前駆細胞として知られている)は通常、多くの細胞が静止期を維持しており、リンパ球系と骨髄球系にバランスよく分化することが知られている。
今年度の結果として分かったことは、7日間の血糖のみのスパイクもしくは中性脂肪のみのスパイクはPBS投与群と比較して、骨髄細胞の表現系に有意な変化を引き起こさないが、7日間の血糖+中性脂肪のスパイクは骨髄細胞の典型的な老化の表現系を誘導することである。すなわち、7日間の血糖+中性脂肪のスパイクは細胞周期に入っているLSK細胞数の割合を増加させ実際のLSK細胞数を増加させ、その分化を骨髄球系に偏ったものとし、コロニー形性能を低下させた。
これらの結果から2型糖尿病 (T2DM) においては特に食後高血糖+食後高中性脂肪血症を有する症例は比較的急速に造血幹細胞の老化が促進される可能性が示唆される。最近の臨床研究において加齢関連性clonal hematopoiesis (CH) と動脈硬化性心血管疾患 (ASCVD)、T2DMとの関連が注目されている。CHとは造血幹細胞がクローナルな増殖と骨髄球系に偏った分化を示す病態でCHを示す集団は示さない集団と比較しASCVDの発症率が有意に高いことが示されており、また、T2DMにおいては一般母集団と比較し有意にCHを示す症例が多いという報告がある。今回の検討の結果から食後高血糖+食後高中性脂肪血症がT2DMとCHそしてASCVDをつなぐ病態である可能性も示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

試験的に行った先行研究の結果が再現できることが確認でき、また、その結果が骨髄細胞の老化が誘導されたことによるものであったことが分かったから。

Strategy for Future Research Activity

7日間の血糖+中性脂肪のスパイクが骨髄細胞の老化を誘導する機序をLSK細胞に焦点を置いて検討する。特に血糖のみのスパイクの効果と比較検討したい。
また、迷走神経障害モデルマウスでのスパイクの影響も検討を進めたい。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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