2018 Fiscal Year Research-status Report
急性心不全のBNP前駆体プロセシング亢進による新しい代償機構の検証とその臨床応用
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18K08057
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
高濱 博幸 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (10570301)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 急性心不全 / バイオマーカー / BNP |
Outline of Annual Research Achievements |
後視野的研究としてデータベースより予備的検討を以下のように行った。入院時と退院から6ヶ月から1年後の期間に心エコーが実施された患者について検討、入院時のLVEFが35%以下に低下している患者について入院後治療により15%以上の改善が認められた患者をHF with recoveryEFと定義すると、HF with recovery EF群(HFrec EF)とHF continous reduced EF群(HFcrEF群)では入院時の血漿BNP値やLVEFはほぼ同等であったにも関わらず、HFrecEF値患者ではHFcrEF患者と比較して有意に入院時%proBNPが低いことが判明した。 そこで研究計画に沿って研究計画の立案を行った。研究のエントリー基準として下記の通り設定した。1)心不全の治療目的にて当院に入院となった患者。心不全の診断は日本循環器学会ガイドライン(2017年改訂版・急性・慢性心不全診療ガイドライン)上のFramingham診断基準に準拠する。2)急性心不全入院後48時間以内の患者、3)文書による研究参加の同意が得られた患者。また別途、BNP分子多型比に影響を与える可能性がある1)透析患者、2)入院後の血液採取前にカルペリチドが投与された患者を除外とすることとした。また血液採取のタイミングを入院後48時間以内と退院前の病態安定期の2点で行うこととした。さらに心エコーについては入院時に診療のルーチンとして行われている検査に加え、退院後6ヶ月後に心エコーを検査することとした。 血液での検討項目はProBNPとtotal BNP、ANPなどの各種ナトリウム利尿ペプチドを予定している。上記にて研究計画書を作成し当センターの研究倫理審査委員会で審議、承認を得た。その他の諸準備を完了後、患者エントリーを開始、2018年11月に第一例がエントリーした。現在までに70例を越える心不全症例がエントリーされ初年度の研究としては概ね順調に進行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に沿って研究計画の立案を行った。研究のエントリー基準として下記の通り設定した。1)心不全の治療目的にて当院に入院となった患者。心不全の診断は日本循環器学会ガイドライン(2017年改訂版・急性・慢性心不全診療ガイドライン)上のFramingham診断基準に準拠する。2)急性心不全入院後48時間以内の患者 3)文書による研究参加の同意が得られた患者。 また別途、BNP分子多型比に影響を与える可能性がある1)透析患者、2)入院後の血液採取前にカルペリチドが投与された患者を除外とすることとした。また血液採取のタイミングを入院後48時間以内と退院前の病態安定期の2点で行うこととした。さらに心エコーについては入院時に診療のルーチンとして行われている検査に加え、退院後6ヶ月後に心エコーを検査することとした。血液での検討項目はProBNPとtotal BNP、ANPなどの各種ナトリウム利尿ペプチドを予定している。上記にて研究計画書を作成し当センターの研究倫理審査委員会で審議、承認を得た。その他の諸準備を完了後、患者エントリーを開始、2018年11月に第一例がエントリーした。現在までに70名を越える心不全患者のご協力が得られ、初年度の研究としては概ね順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は研究計画の立案、倫理委員会への申請などの準備を行った。昨年11月より患者エントリーを開始し、本日までに70名を越える患者のご協力を得て、概ね研究は順調に進行している。 本年度はこのペースを持続し、研究エントリー拡大に向けた努力を継続する。このペースでエントリー数が増加されれば来年度は計測の開始などを検討している。
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Causes of Carryover |
初年度は対象患者のエントリー、血液試料の集積を行い、実際の測定については2年度以降に実施予定であるため。
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Research Products
(5 results)