2020 Fiscal Year Research-status Report
Combination of drinking behavior modulation with pharmacological vagal activation for treatment of chronic heart failure
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18K08091
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
鄭 燦 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 特任研究員 (50443495)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 梅花 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 上級研究員 (60443496)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 心不全 / 飲水制限 / 迷走神経刺激 / ドネペジル / 飲水行動制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
高齢化社会の進む先進国に直面する重要な問題の一つは、生活習慣病や加齢に伴って発症・進行する慢性心不全である。内科的薬物療法の進歩、補助循環装置を含めた外科的治療法の発達にもかかわらず心不全患者の予後は不良であり。心不全患者の体内水貯留は心不全病態の中心であり、塩分・水分管理の不徹底が再入院率の主な原因の一つである。現状では毎日の水摂取量制限を勧められるですが、その根拠となるエビデンスが示されてない。研究代表者らは、自動計測と制御原理で飲水行動計測と制御できる装置を開発し、心筋梗塞ラット心不全モデルで、心不全の飲水行動観察の結果から、飲水パタンが一回飲む量が増える方向へ移行することを証明した。そして、一回飲む量を制限し、飲む回数を増やした結果、心不全ラットの生存率改善の治療効果を明確した。また、私たち研究グルプは、心不全病態で薬理的に迷走神経機能を賦活することで心不全の進行や重症化を阻止する治療方法を開発してきた。本研究では、心筋梗塞・慢性心不全の新しい治療戦略として、飲水制限と薬理的迷走神経刺激を併用する治療効果を検証することを研究の目的としている。 今まで、心不全ラットの飲水制御と同時に飲み水にアセチルコリンエステラーゼ阻害薬(ドネペジル)を直接溶かすことで、相加的な治療効果を認められた。そして、より実用的な薬投与方法検証実験及び作用機序を解明ための実験を必要と考える。
慢性心不全の新しい治療戦略として、飲水パタンを重視した飲水制限方法と薬理的迷走神経刺激を併用することで相乗的な治療効果を得られるかを検証する。最終的には、臨床実用化を目指して、新しい治療効果の機序を調べる。また、より適した薬投与量と回数、飲水量と回数及び病態の重症度によって水分制限の対策の変化など最適化に関する実験根拠を調べる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今まで、持続体重測定装置を独自に開発し、重症の心不全ラットで飲水行動制御しながらドネペジルを投与した結果、飲水量が増えるにもかかわらず平均体重が増えない、平均血圧が上昇、安静時の心拍数低下等現象を観測できた。これは飲水制限とドネペジルの相加的な効果による現象と考える。そして、飲み水と薬液を自動で切り替え装置を開発し、薬投与量と回数など精確に制御することを実現した。また、現状では早期PCIの普及でAMI患者の生存率が大幅改善したが、CHFに発展するリスクを直面していることを考えて、ラットの心筋虚血再灌流モデル(RMI)を開発した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、より最適な薬投与量と方式を検討する方策を計画している。具体的には、既に確立された飲水制御装置に新たに機能を加え、開発した薬の投与回数と量を自動制御できる装置を遠隔血圧計測装置と体重持続装置等を総合利用することで、薬投与方式による治療効果を検討する。ラットのRMIモデルで虚血再灌流心筋組織の抗炎症作用など影響を調べることで、提案する新治療法の機序を等を深めることをきたいする。
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Causes of Carryover |
2019年度国立循環器病研究センターの移転することで、移転期間とその後実験室に動物飼育兼生理活動記録スペースの工事完了までほぼ10月間動物実験できない状態でした。2020年4-6月間、新型コロナ緊急事態宣言期間は実験室使用制限と在宅勤務することで動物実験は予定通りで実行することできず、容赦なく研究期間を延期することを申請しましました。
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