2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of mechanism and development of novel biomarkers on a perception of dyspnea with effort breathing based on multidimensional analyses
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18K08195
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
川山 智隆 久留米大学, 医学部, 教授 (80289389)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 呼吸困難 / 機能的MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
1.健常人(n=32)のおける4段階マウスピース型呼吸困難体感器の呼吸器領域における基礎的な有用性と安全性が確認された。低酸素状態には陥らないが、体感器の段階的な重症度による肺機能低下および呼吸抵抗上昇に伴って、呼吸困難感が再現性を持って、増加(悪化)することが確認された。いわゆる努力性呼吸困難感を人工的に再現できたと考えている。また中等症以上の有害事象もなく、安全性も担保された。この成果は現在、国際学会誌に投稿中である。 2.4段階マウスピース型呼吸困難体感器の中で、臨床的に最も近いとされるII期呼吸困難器を用いて、健常な男性10名および女性10名を対象に機能的MRIを施行した。男性と女性で努力性呼吸困難時の脳内活動部位が異なる結果があったが、呼吸困難が無い安定期と比較して、呼吸困難時では明らかに機能的MRIで活動増加が認められ、呼吸困難感を他覚的に可視化できたと考えている。本研究成果においても現在、国際学会誌に投稿中である。ただし男女とも10例であるため、検査の再現性を高めるために現在さらなるボランティアを募集中である。再現性が確認されたら、呼吸困難感の性差として、研究成果を公表する予定である。 3.低酸素を伴わない努力性呼吸困難が、いわゆる呼吸努力(呼吸補助筋の胸鎖乳突筋仕事量)に起因しているか否かの研究においては、久留米大学の医に関する倫理委員会の承認が得られ、現在、準備段階である。研究遂行のための研究の流れのシミュレーションが実施され、研究が可能であることを確認した。本研究ではボランティアを募集中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究ではボランティアを募集中であるが、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い診療および研究の縮小を求められている。
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Strategy for Future Research Activity |
ヒトを被験者として行う研究であるため、新型コロナウイルス感染症の収束状況によって進捗が変化すると考えられる。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い臨床研究部門の縮小および被験者の新規登録のキャンセル等で研究の進捗が遅れている。そのため次期に予算を繰り越す予定である。
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