2020 Fiscal Year Annual Research Report
Non-renal and enzymatic regulation of neutrophils in inflammatory kidney diseases
Project/Area Number |
18K08232
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西 裕志 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90784174)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経 / 白血球 / 腎 / 好中球 / 血管生物学 / 血栓 / 炎症 / 腎臓 |
Outline of Annual Research Achievements |
好中球は種々の炎症性腎疾患の活動期及び急性期の腎に蓄積し,脱顆粒や活性酸素放出などのメカニズムを通じて,組織障害を助長すると考えられている.そこで,疾患活動期に注目して,特に炎症性腎疾患における腎外・細胞内からの好中球制御する手段を模索している. 腎外からの好中球制御として特に神経伝達分子の役割に注目している.これら一部の神経伝達物質は中枢神経ではなく末梢神経が分布する末端臓器・組織において炎症に対して保護的に作用している可能性が動物実験から示された.現在,他施設との共同研究によって神経細胞と血液炎症細胞の共培養実験を樹立を進めている. 細胞内からの好中球制御として炎症性サイトカインや遊走化因子で刺激された骨髄球活性化に関与するリン酸化シグナル経路に焦点を当てている.特に,DNA によって活性化する細胞内シグナルの一翼を担うリン酸化酵素や,RNA 結合ドメインとリン酸化酵素活性ドメインの両方を持つリン酸化酵素が,好中球の活性酸素産生や血管内皮接着や血管外遊走などを仲介していることを確かめた.さらに,RNA 結合ドメインとリン酸化酵素活性ドメインの両方を持つリン酸化酵素は細胞骨格の重合反応に必須である一方,接着因子発現・活性化への影響は乏しいことが示唆された.さらに,下流シグナルを明らかにするために網羅的なリン酸化アレイを実施したところ,有意に変化する候補分子が複数同定された.現在,ウェスタンブロットによってアレイデータの妥当性を検証しつつ,阻害薬を用いた機能解析を行っている.
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Research Products
(21 results)