2020 Fiscal Year Research-status Report
細胞内シグナル伝達分子の活性化が髄質内層集合管の水・尿素透過性に及ぼす影響の検討
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18K08248
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Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
森本 哲司 東北医科薬科大学, 医学部, 教授 (10344657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根東 義明 日本大学, 医学部, 教授 (00221250)
安藤 史顕 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (80804559)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腎髄質内層集合尿細管 / 水透過性 / 尿素透過性 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、マウス腎髄質内層集合尿細管の単離を試みたが、水や尿素透過性を調べるために必要な尿細管を得ることができなかった。腎髄質内層集合尿細管細胞の懸濁液を作成することを研究計画に記載していたが、他の尿細管分節が腎髄質内層集合尿細管に付着していることも多く、腎髄質内層集合尿細管のみからの細胞懸濁液の作成も難しいと判断した。そこで、非生理的になってしまうが、マウスの腎髄質内層集合尿細管由来の不死化細胞を入手した。この不死化細胞では管腔構造を再構築して研究を進めることはできないが、微小単離尿細管灌流実験法を用いた研究が困難であり、次善策としてこの不死化細胞を用いて蛋白質キナーゼAアンカー蛋白質(AKAP)と蛋白質キナーゼA(PKA)の結合阻害薬を添加した際の細胞内シグナル伝達分子の動態などを検討することにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
記載した研究実績の概要から研究の進捗状況は遅れていると判断した。昨年度中に本務地である仙台に研究機器移設を完了する予定だったが、新型コロナウイルス感染症が終息しなかったため、この予定が頓挫してしまったことも研究が遅れた要因となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の遅れから研究期間を1年間延長し、さらに研究方法も大幅に変更することにした。また、コロナ禍が終息するかどうか不透明であり、今年度中に機器移設が完了しないことも考え、昨年度中に腎髄質内層由来の不死化細胞や培養に必要な実験用品などの準備を終えており、残る1年で研究成果が出せるように今後の研究を推し進める予定である。
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Causes of Carryover |
研究機器の移設が完了しなかったため、その費用が未使用となり次年度使用額が発生した主因である。次年度が最終年度なので、機器移設や培養関連の消耗品などに助成金を充てる計画である。
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