2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of DFAT cells therapy for the immunologic nephritis
Project/Area Number |
18K08255
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
丸山 高史 日本大学, 医学部, 准教授 (10459901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸見 聖一朗 日本大学, 医学部, 助教 (10817240)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | DFAT細胞移植 / 腎症改善 / 改善の機序 / 免疫 / エクソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
我々は2015年度科研費(15K09280)にてDFATの細胞移植がラットの免疫性腎炎を改善する事を見出した。今回2018年度科研費(18K08255)でヒト疾患であるANCA関連腎炎のモデルSCG/ThpNkcマウスに対しても効果が診られ、臨床応用の可能性が示唆された。機序としてDFATの移植により抗炎症作用をもつTSG-6の発現亢進、CD44の抑制、T細胞の活性化や細胞浸潤抑制、M1マクロファージからM2マクロファージへの形質変換の誘導によるIL-10等の抗炎症性サイトカイン産生等による免疫調整作用が考えられた。 近年DFATと性質と類似する間葉系幹細胞に関連するエクソソームの報告が散見される。疾患などの特殊状況において間葉系幹細胞から分泌される細胞外小胞の一つであるエクソソームが分泌され様々な生理活性を発揮するとされている。今までDFATの細胞移植を経静脈的に行うと、腎臓までDFATが到達しないにもかかわらず腎疾患が改善している機序として、エクソソームが関係する可能性を考え以下の検討を行った。 DFATの培養上清や治療マウスの血清内にエクソソームについて検討した。結果はまずSEC法による細胞外小胞抽出キット(qEV)でDFAT培養上清中のエクソソームを回収した。結果、6.38×109個/mlの豊富なエクソソームが確認された。TSG6に関係あるmiRNAとして過去の報告では、miR214-5pmiR-1247-3p、miR-326-5p、miR204-3p、miR-23b-3pなどがある。今回の我々の検証でもこれらのmiRNAを始め多種類観察され、まずはこれらのmiRNAについての定量的解析をreal-time法で施行して、今までの得られた知見についてエクソソームを中心に解析して、今後細胞を直接投与する細胞治療ではなく創薬としてエクソソームの臨床応用を目指していく。
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