2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K08299
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
久恒 順三 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (40513180)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / 黄色ブドウ球菌 / エンテロトキシンY |
Outline of Annual Research Achievements |
アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis, AD)の患者患部皮膚から分離された黄色ブドウ球菌の系統株(ST20, ST121, ST59等)が保有するエンテロトキシンY(SEY)遺伝子について、組換え体を作製し、以下の実験を行った。 A)「精製SEY及びsey欠損株を用いた皮膚免疫細胞の活性化に関する検討」;活性化されるT細胞の受容体(TCR)レパートリー(多様性) を検討するため、次世代シーケンサを用いたヒトT細胞レパトア解析を実施した。また、IL-2 やIFN-γなどのサイトカインをELISA法にて産生量を測定して活性化能を解析した。健常人、または、AD患者の末梢血から単核球を単離し、in vitroでLCsまたはDCsを分化誘導させて作製し、表面マーカーの発現を解析した。 B)「SEY産生性および遺伝子発現制御に関する解析」;SEY遺伝子を保有する各疾患由来株において、SEYの産生量を比較解析した。ELISA測定法にて解析し、特にAD由来株と他の由 来株群とでどの程度の相違があるのかを明らかにした。またどの系統株がSEYの産生量が最も多い、あるいは、極めて産生量の低い又は産生しないゲノタイプが存在するのかについて明確にした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
A)「精製SEY及びsey欠損株を用いた皮膚免疫細胞の活性化に関する検討」。1)活性化されるT細胞の受容体(TCR)レパートリー(多様性) を検討するために次世代シーケンサを用いたヒトT細胞レパトア解析について、計画通りに進行している。2)健常人、または、AD患者の末梢血から単核球を単離し、in vitroでLCsまたはDCsを分化誘導させて作製し、表面マーカーの発現解析についても実施できた。3)健常人およびAD患者の血清中のSEY特異的抗体の有無を検討する為、抗SEY-IgG量を測定するELISA系を構築し、両被験群での相違の解析については、今年度実施できておらず、今後実施していく予定である。 B)「SEY産生性および遺伝子発現制御に関する解析」。1)SEY遺伝子を保有する各疾患由来株において、SEYの産生量の比較解析については、実施した。2)SEY遺伝子発現機構について、今年度実施できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
A)「精製SEY及びsey欠損株を用いた皮膚免疫細胞の活性化に関する検討」。3)健常人およびAD患者の血清中のSEY特異的抗体の有無を検討する為、抗SEY-IgG量を測定するELISA系を構築し、両被験群での相違の解析を行う予定である。 B)「SEY産生性および遺伝子発現制御に関する解析」。2)SEY遺伝子発現機構について、SEYの遺伝子発現制御機構を明らかにするため、sey遺伝子のプロモーター解析において、まず5’-RACEにて転写開始点を同定する。次に、seyプロモーター領域に結合する転写関連因子を明らかにする為に、PCRにてseyプロモーター領域を含むDNAフラグメントを増幅し、磁気ビーズに結合させてAD株のライセートを混和する。 この磁気ビーズを用いたpull-down法にてDNAフラグメントに結合する蛋白質を分取し、ホールショットガン質量分析法にて複数の蛋白質を同定する。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] アトピー性皮膚炎患者と健常人の皮膚由来黄色ブドウ球菌株の解析2018
Author(s)
久恒順三, 川崎洋, 于連升, 増田加奈子, 沓野祥子, 荒井千夏, 小幡祥子, 福島彩乃, 持丸奈央子, 関口文世, 海老原全, 天谷雅行, 菅井基行
Organizer
第63回日本ブドウ球菌研究会
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